人の世の窓打ちにけり冬の雨  西嶋あさ子

 

 

 雪にならない冬の雨。雪にはならないけれど、寒くてどこかうら寂しい。そんな感じが冬の雨です。

 氷雨(ひさめ)と言ったとき、初冬の冷たい雨のことを思いがちですが(間違っていないのですが)、俳句では雹(ひょう)や霰(あられ)のことを氷雨と言うことが一般的です。夏に雹が降るので、夏の季語です。