一本の種蒔き桜生き抜かん種はこぼれし田にも畑にも

 あの大津波で、陸前高田市にある松原は全滅し、たった1本残った松も枯れてしまったとのこと、とても辛いことです。

 その陸前高田市に、1本の種蒔き桜が残っているというのです。地元の農家の人は、その桜の花が咲くのを見て、種を蒔き、豊作を祈ってきたのです。その桜も津波の被害に遭い、多くの枝が折れてしまいました。でも、枯れてはいないようです。

 津波で、田んぼや畑は荒れ野となりましたが、こぼれた種は荒地となった田にも畑にも、小さな芽を出し、花を咲かせ、実をつけることでしょう。この1本桜には、見事に生き返ってほしい。以前のように、きれいな花をいっぱい咲かせてほしいと願わざるをえません。