中学受験には向いている子と向いていない子がいます。


もう少し正確に申し上げると、


中学受験というものを、ある程度以上の偏差値の学校に合格することを目的と考えると、向いている子と向いていない子がいるということです。


向いている子とは、


・授業をよく聞き、その場で理解し、


・宿題や持ち物を忘れず、


・好奇心を持ち、


・意欲的に学習できる、


・一度決めたら最後までやりぬく、「あきらめない気持ち」を持っている、


そういう子であると、私は思います。


しかし、上記のような素質を全て持っている子は、きっと全体の3分の1もいないでしょう。


向いていない子は、上記の真逆になる訳ですが、このような子を受け持った場合、授業はどうなるのか。


2つに分かれます。


1つは、ほぼ放置状態。


手を挙げた子を指し、やる気のある子の意欲を高め、ぼーっとしている子には時々注意する程度で、あたらずさわらず、放っておきます。


この場合ですと、向いていない子の学力はほぼ上がりませんが、その子がやめるケースも少なく、塾経営は比較的うまくいきます。


そして、向いている子はどんどん学力が上がります。



もう一つのやり方は、授業中、ぼーっとしている子がいたら、どんどん当てて、答えられない場合には、「ちゃんと聞いていなさい」と細かく指導する方法です。


それを何度となく繰り返します。


授業後、居残りもさせます。


やるべきことをやらせない限り、学力の向上はないわけですから、徹底的にやらせます。


ワイズはこの方式ですね。


しかし、この方式は、経営的には最悪です。


まず、子どもの方がギブアップします。


「何で自分だけ当てられるのか?」


そういう被害者意識を持ちます。


それで、


「辞めたい」


と言いだします。


そこからは、親御さんの判断に委ねられるわけですが、多くの方が、子どものいうなりになります。


結局、塾としては、なかなかやる気の出ない子に必死になればなるほど、その子を辞める方へ近づけてしまうわけです。


しかも、やる気のない子優先に授業を進めていくと、やる気のある子が辞めてしまうという側面もあります。


つまり、やる気のある子は、もっと高度なことをどんどん解いていきたいのに、授業中、何度も繰り返される基本問題やお説教にうんざりするのです。


こうやって、ワイズのような対応では、結局やる気のある子もない子も失うことになります。



そこで、塾業界で考えられたのが、


「クラス分け」


です。


これは、塾経営には最高の制度です。


つまり、クラスを分けることによって、生徒を、「向いている子」と「向いていない子」に分け、「向いている子」の授業には優秀な先生をつけて、塾の全精力を傾けていきます。


「向いていない子」のクラスでは、「その子たちにあった基本的の問題をやりますから」という大義名分のもと、ゆるい授業を行います。


そうすれば、向いていない子も楽だし、周りが自分と同じような子ばかりなので、危機感も持たず、居心地が良いので辞めません。


そうしてしまえば、「向いていない子」のクラスからは華々しい入試結果も出ませんが、塾としてはそれは関係ありません。


トップ層の子たちが、難関校にどれだけ受かるかが勝負だからです。


チラシにもホームページにも、偏差値の低い学校の実績は、目立つようには載せません。


だから、通常の塾では、学力優秀な子たちの獲得に必死のはずです。


学力優秀な子が「辞める」と言ったら、きっと必死に引きとめるでしょう。




私は、そのような方針を受け入れることはできません。


しかし、生徒が辞めるたび、何度も心は揺れました。


「もう、やる気のない子に力を注ぐのはよそう。どうせ最後は辞めてしまうのだから。やる気のある子に力を注ごう」


と。


しかし、やる気のなかった子たちが、最後の最後で頑張り、目標校へ合格したり、


中学受験では合格をもらえなかった子が、高校受験で目標校合格を果たし、嬉しそうに報告に来てくれる姿を見ると、


「やっぱり、そうしなくて良かった」


と思ってしまいます。



なので、私は今までと同じスタンスで授業を続けていきます。


経営者としては失格ですね。



そのやり方で、「向いている子」は高いレベルの学校に受かるの?


そう思う方もいらっしゃるかもしれません。


それは、これまでの実績 を見てください。



しかし、その実績には見えないものがあります。


それは、最後まで塾に通ったにも関わらず、中学入試では志望校に合格できずに公立へ行った子たちの実績です。


みんな素晴らしい結果を出しています。




なさん、「中学受験に向いている子」「中学受験に向いていない子」という考え方をやめませんか?




「ある程度の学校に受かりそうなら塾へ行く」


「受かりそうもないのなら辞めさせる」


そういう考え方を捨てませんか?


「勉強を一生懸命にする」ということに「向いている」も「向いていない」もないと思います。


中学受験を目指す塾に入り、みんなが真剣に学習する環境で、厳しさに耐え、最終的に入試結果を受け入れるということは、子どもにとって得難い経験です。


その、経験を得るためにワイズに入れよう!


私は、そのようなお考えをお持ちの親御さんのお子さんをお預かりしたいと切に願います。