ボーイ・ジョージとジョージ・マイケルが20年以上の年月を経てようやく和解したらしい。
80年代、カムアウトしていなかったジョージ・マイケルをボーイ・ジョージが非難していた。
カルチャークラブのボーイ・ジョージは、美しいメイクを施したビジュアル(女装)でギャルたちのハートをわしづかみにし、『君は完璧さ』『カーマは気まぐれ』『ミス・ミー・ブラインド』などを大ヒットさせていました。一方、ほぼ同時期に『フリーダム』『ケアレス・ウィスパー』『ラスト・クリスマス』などのヒットを連発していたワム!は、女性にとってのセックス・シンボル的な存在(アイドル)でした。
ボーイ・ジョージは初めからオープンリー・ゲイだったが、当時(80年代)はまだカミングアウトしていなかったジョージ・マイケルに対し、「種馬みたいなノンケ男」を装っていると言って非難したことがあった。それに対してマイケルは「ビッチ!」と応酬し、それ以来、2人はずっと犬猿の仲だったのだ。
ジョージ・マイケルは1998年、トイレでハッテンしていたところを逮捕され、ゲイであるという事実を公表せざるをえなくなる。が、すぐに彼は、その事件をパロディにした(トイレがクラブに早変わりし、警官の格好をしたマイケルが歌うという)『OUTSIDE』を発表し、拍手喝采を浴びた。
2005年、ボーイ・ジョージは
「ジョージ・マイケルはストレートのフリをし続けていた。僕こそはゲイのベンチマーク(評価の基準)さ。実際のところ、彼はいつ火がつくかわからない同性愛者みたいに自由にぶらぶらしてたんだ。内緒だけどね。でも、それと自分を偽ることとは別だと思う」
最近のインタビューで、ボーイ・ジョージは
「ジョージ・マイケルとぜんぜん会わなかったんだ。でも最近はメールのやりとりをしてるよ。僕らはなかよくやってるんだ。今すぐにでも会おうとしてくれるハズさ」
と答えた。
20 年以上経ってようやく2人が和解したという知らせをメディアは歓迎している。有名なゲイのゴシップライター、ペレズ・ヒルトンも「2人のデュエットも夢じゃないね!」とコメントした。
ジョージ・マイケルがオーストラリアでのツアーを成功させ、一方のジョージ・マイケルも、3月22日にニュー・シングル『Amazing Grace』(ポップでちょっとエレクトロなハウス)を発売。また、英BBCテレビでは、若き日のボーイ・ジョージ(本名:ジョージ・オダウド)の姿を描いたドラマ『Worried About The Boy』が今春、放送される模様だとか。
様々な試練を乗り越え、今は自分らしく音楽活動を続けている2人(ある意味、似た者どうし)だが、CDやステージで競演する日もそれほど遠くないかもしれない。