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ジュリーこと沢田研二(61)が、4人組グループ・サウンズ(GS)の「ザ・ワイルドワンズ」と合体した新バンド「ジュリー with ザ・ワイルドワンズ」を結成し、来年1月に新曲を発売することが12日、分かった。
9月下旬から楽曲制作をスタートさせ、アルバムの発売やコンサートなども企画中で、沢田にとって「ザ・タイガース」が解散した1971年以来39年ぶりとなるGSへの復帰となる。平均年齢60歳を超える団塊世代のヒーローたちの新たなパフォーマンスに注目が集まりそうだ。
きっかけは、ワイルドワンズのギタリスト・加瀬邦彦(68)のラブコールだった。タイガースは結成当時、ワイルドワンズと同じ「渡辺プロダクション」に所属。その縁もあって、加瀬はワイルドワンズが71年に一時解散後、ソロになった沢田のプロデューサーとして「追憶」「TOKIO」「恋のバッド・チューニング」など数々のヒット曲の作曲を手掛けた。
ワイルドワンズはその後、81年に「加瀬邦彦とザ・ワイルドワンズ」として再結成され、06年11月2日に日本武道館で、結成40周年ライブを開催。その際、沢田がゲスト出演し、旧交を温めた。
一方、沢田もデビュー以来40年以上にわたって欠かすことなく新作アルバムと全国ツアーを開催。還暦を迎えた昨年は東京と大阪で初のドーム公演を開き、6時間半にわたって80曲をほぼノンストップで熱唱し、生涯現役を宣言した。
そんな中、ワイルドワンズが昨年に初の全国ツアーを開催したあたりから、加瀬が沢田とステージ上でタッグを組むことを熱望。今年を「奇跡元年」と位置付け、新たな挑戦を目標に掲げていたジュリーも快諾した。
新たなバンド結成を機に、大手メーカーからCDをリリースする予定で、沢田は、2002年に立ち上げた自主レーベル「JULIE LABEL」を離れ、新天地でさらなる奇跡を巻き起こす。
●沢田研二(さわだ・けんじ) 1948年6月25日生まれ、京都府出身。67年に「ザ・タイガース」のメンバーとしてシングル「僕のマリー」でデビュー。タイガース解散後、71年には、新たな6人組バンド「PYG」を結成、ソロとしてもシングル「君をのせて」をリリース。75年の「時の過ぎゆくままに」は92万枚のヒット。以降、「TOKIO」「勝手にしやがれ」なども大ヒット。これまでのシングル売り上げは1566万枚で日本歴代34位。
●ザ・ワイルドワンズ 加瀬邦彦が週刊誌「平凡パンチ」で募集したメンバー鳥塚繁樹(ギター)、島英二(ベース)、植田芳暁(ドラム・ギター)の4人で結成され、1966年11月にシングル「想い出の渚」でデビュー。68年に渡辺茂樹(ピアノ)が加入した。71年に一度解散したが、81年に渡辺を除く4人で「加瀬邦彦とザ・ワイルドワンズ」として再結成。グループ名は親交の深い加山雄三が「野生児」という意味を込めて命名。