「おい、
おまえ今日クスリある?
あったら分けてくれよ。
今、切らしちまってて
不安なんだよ。」


「なに言ってんすか!?
持ち歩いてるワケ
ないじゃないですか!
あっ、ゴリなら
持ってんじゃない?」



ある日の
博之さんとオレの会話…



なんのコトはない、
痛風の薬が切れた彼と
同じ痛風患者のオレとの
やりとりだ。


そんな博之さんが
今朝、逝ってしまった…


博之さんは
オレの地元にある
ライブハウス
“アニマル・ハウス”
のマスターで
我々
吉原☆ニューハッスルの
汁&エージは
アニマルハウスの前身、
ユニ・セックス時代からの付き合いだ。


ちょっと
取っ付きにくいけど
実は繊細で優しい人。
スワローズ・ファンで
猫好き。


今朝、
知り合いから
訃報のメールを
もらってから
胸の奥の方に鉛を
詰め込まれた様な
重い気持ちでいます。




上手く使えば
80年以上生きられるが
長生きするコトが
必ずしも
幸せとはかぎらない。


あくまで
個人的意見だけど
楽しめなくなったら
終わりだと
オレは思ってます。


博之さんは
命が助かったとしても
障害が残ると
言われていたらしい…


その時は

また歌えただろうか?

ギターは弾けただろうか?

できないとしたら
博之さんはどうしたろ?


そしてオレなら
どうだろう?


もし二度とバイクに
乗れなくなったら?


…きっと
堪えられないだろうな…


親族でもないオレが
博之さんの人生や
価値観を無責任に
語るつもりはないけど
ヤッパリ博之さんには
ギターを弾きながら
歌ってほしい。


博之さんだって
まだまだ
楽しむつもりだったはず。

えせミュージシャンの
オレごときから
博之さんに送る
鎮魂歌なんて無いけれど
オレにできるのは
明日も
アクセルを捻り
バイクを楽しむだけだ。

楽しみの無い長生きも
使いきれない程の大金も
必要ない。


これを読んでくれてる
皆さんも
走り、歌い、聴き、
ギターを手に、酒を手に、人生を楽しんでください。