人気グループ、嵐の櫻井翔(27)が、来年1月放送のフジテレビ系ドキュメンタリードラマ「阪神・淡路大震災から15年 神戸新聞の7日間~被災地に生きた記者達の闘い~」(仮題)に主演することが15日、分かった。



1995年1月の震災時に、神戸新聞社の入社4年目だった実在の写真部記者役を演じる。ニュースキャスターの顔も持つ櫻井だけに、「こういう仕事をずっとやりたかった」と強い決意で臨む。



死者6400人以上を出し、戦後最大級の災害となった阪神大震災から来年で15年。震災を風化させないよう、櫻井の報道魂に火がついた。



 「あの映像を今でも鮮明に覚えています」。震災が起こった95年1月17日午前5時46分、東京在住の中学1年生だった。同年10月にジャニーズ事務所に入り、その後嵐に加入。06年10月からはアイドルの枠を超えて、日本テレビ系報道番組「NEWS ZERO」の月曜メーンキャスターを務め、丸3年が経つ。



 現場記者の悩みや葛藤を肌で知る櫻井は、まさに適役だ。「こういう仕事を、ずっとやりたかった」と願いがかなったが、「神戸新聞社でこのようなことが起こっていたとは、正直知りませんでした」と櫻井。



 物語は、本社ビルが被災しながら、休むことなく新聞を発行し続けた不屈の報道魂に焦点を当る。企画したフジテレビ編成部の立松嗣章氏は、「紙面の裏側に壮絶な闘いと人と人との絆があったことを知り、15年の節目で番組化を決意した」と意図を語る。



 主人公の三津山朋彦をはじめ、主要登場人物はすべて実在で実名。三津山氏は91年に入社し、現在は写真部デスクを務める。番組では関係者インタビューなどドキュメンタリー部分もあり、三津山氏本人も出演する。



 櫻井は「『伝える』とは何か。そして『前を向く』とはどういうことか。今もたくさんの方の心に大きな爪痕を残す阪神・淡路大震災を見つめ直すことで感じていただきたい」と力を込めた。彼の熱演で、未曾有の大震災を改めて見つめる画期的なドラマとなる。