(夕刊フジ)
草なぎ剛(35)の後継者は決まり?! 韓国語を自在に操れる人気俳優といえば草なぎの専売特許だったが、NHK大河ドラマ「天地人」で高視聴率をキープし続けている妻夫木聡(28)が、こんどは来月公開の日韓合作映画に挑戦だ。付け焼き刃とは思えない、流ちょうな韓国語で、演技の幅を広げている。
妻夫木が出る映画は「ノーボーイズ・ノークライ」。韓国の若手スター、ハ・ジョンウ(31)とのダブル主演で、密輸に携わる日本と韓国の2人の若者の友情を描いた青春モノ。韓国側から企画が立ち上がり、韓国でも人気上昇中の妻夫木に白羽の矢が立った。
妻夫木が演じるのは、“韓国語がペラペラの日本人青年”という設定だけに、せりふが棒読みなら映画は台無し。そこで妻夫木は撮影が始まる前、大河ドラマなどで多忙な合間を縫って韓国語を特訓した。
「公式には1カ月の勉強となっているが、妻夫木は韓国での取材で『3カ月個人レッスンで学んだ』と答えていた。すっかり韓国びいきになって韓国側スタッフの評価は上々で、それが報道されて妻夫木の好感度がさらにアップした」(韓国紙映画担当)というから、「天地人」で演じている直江兼続もびっくりの人心掌握術だ。
もちろん数カ月で完璧マスターできるほど甘くはなく、「ジョンウがとっさにアドリブをかますと、さすがに妻夫木もついていけず苦労していた」(同)と試練もあったようだ。
その妻夫木は韓国でのキャンペーンで「僕は受けの芝居が好きだから、相手のせりふや単語の意味から覚えた。いつも以上に時間がかかったが、それだけに刺激的な現場だった」と語った。そして、ジョンウのアドリブ攻勢に「なんとなく意味はわかったので、やはり勉強してよかった」と、手応えを強調していた。
他にも草なぎを追い上げている俳優が-。
「カフェ・ソウル」(公開中)では、若手実力派俳優の斎藤工(27)が韓国語の演技に挑戦。ソウルに取材に行ったフード・ルポライターが、ヤクザの地上げで風前のともしびの路地裏の韓国菓子の店を手助けするストーリーで、熱血の正義漢を好演している。
女優陣では、すでに笛木優子(30)や黒田福美(52)が日韓の架け橋として先鞭を付けているが、韓国通の新たな女優もそろそろ登場するか。