アイスランドがEU加盟交渉の開始を正式申請、経済危機受け
(CNN) 昨年の金融危機で深刻な経済苦境に陥ったアイスランド政府は17日、欧州連合(EU)への加盟交渉の開始をEU議長国であるスウェーデンに正式に申請した。
アイスランド議会は16日、加盟交渉を始めることの是非を問う採決を実施、賛成33票、反対28票(棄権2票)の賛成多数で承認していた。
金融危機の直撃を受けた後、同国では経済再建へ向けてEU加盟とユーロ導入を目指すべきだの声が強まっていた。今年4月の総選挙では、加盟推進派の社会民主同盟(SDA)が勝利、シグルザルドッティル首相が早期の加盟交渉の開始を公約していた。
EU側は、アイスランドの加盟交渉への正式申請を歓迎しているが、約3年かかるとみられる交渉後、最終的な加盟の是非を決める国民投票の実施もあり、加盟の実現は2013年ごろになると見込まれている。EU加盟を望んでいる国はこのほか、クロアチア、マケドニア、トルコがある。