クイーン+ポール・ロジャース、歴史的フリーライヴが遂に発売
2009-07-06BARKS
7月1日、遂に『ビッグ・ライヴ 2008 ライヴ・イン・ウクライナ』がリリースとなった。
<ザ・コスモス・ロックス・ツアー>に先駆け2008年9月12日のウクライナ・カラコフ広場で開催された、チャリティ・フリー・コンサート<アンチ・エイズ・コンサート>でのパフォーマンスを収めたものだ。
このフリーコンサートは、1991年にエイズで逝去したフレディ・マーキュリーの誕生日のちょうど一週間後に開かれたもので、エイズから自分自身と家族を守ることが急務であるという、ウクライナのANNTIAIDS基金のメッセージを広く伝えるすることを目的としていた。
ウクライナのアンチエイズ・ファンデーションから、「ウクライナの若者たちに向けて“エイズで人生を台無しにするな”というメッセージを広めるのに協力してもらえないか」という打診を受けたのが、実は<ザ・コスモス・ロックス・ツアー>開始のたった数週間前だったという。
ヨーロッパ諸国の中においても感染増加率ワースト1位のウクライナにとって、このメッセージは一刻の猶予もない状況。とはいえ、モスクワSCOアリーナ 2dayを皮切りにツアーの準備を整えていたクイーン+ポール・ロジャースにとって、それは大きなスケジュールの再考を余儀なくされるものだった。
「全員が早急かつ迅速にかからねばならない。だが人生において素晴らしく、そして価値のあるものは、たいていの場合少しばかりの危険性を伴うものだ」
バンド・メンバーやクルーはそのように受け取った。不可能かのように見えたこの計画だったが、クイーン+ポール・ロジャースは2008年9月12日の夜、自由広場カラコフでそれを実現したのだ。
会場はウクライナの歴史的な自由広場カラコフで、その広さゆえに第二次大戦中には飛行場として使われていた場所である。当初10万人を超えるオーディエンスが集まるだろうとの予測が発表されていたものの、ふたを開くと35万人を超えるウクライナの人々がコンサートに足を運び、1000万世帯以上がテレビでライヴ中継を見、結局合計で2000万人を超える人々がこのイベントに参加することとなった。
「一生忘れることができない体験。こんなことは人生に何度もあることではない。音楽を介して集ったイベントだったが、同時に共通の敵と戦うために一致団結した場でもあった…」
──クイーン+ポール・ロジャース
今回リリースとなった『ビッグ・ライヴ 2008 ライヴ・イン・ウクライナ』は、QUEENの大ヒット曲、FREE、BAD COMPANYの名曲、そして奇跡のコラボレーションによって生まれたクイーン+ポール・ロジャースによる新曲など、全28曲を収録。バンド史上にも深く刻まれることとなった伝説の一夜が完全収録されている。