「ハリー・ポッター」に盗作の訴え、出版社は否定



  6月15日、「ハリー・ポッター」シリーズの出版元は、4作目が別の児童文学を盗用しているという申し立てを一蹴。写真は「ハリー・ポッター」シリーズの著者J・K・ローリングさん。


 [ロンドン 15日 ロイター] 


人気小説「ハリー・ポッター」シリーズの英出版元であるブルームズベリーは15日、4作目の「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」が別の児童文学を盗用しているという15日の申し立てについて、この主張を否定した。


 盗用したと訴えているのは、1987年に出版された「TheAdventuresofWillytheWizard-No1LividLand」の著者、故エイドリアン・ジェイコブズ氏の著作権管理団体で、魔法使いのコンテストや、魔法使いたちが列車で移動をする点など、筋書きの重要な部分が真似されていると主張している。


同団体は声明で、ロンドン高等法院で、著作権侵害の訴訟手続きを取ったと発表した。



 これに対し、ブルームズベリー側は、「ハリー・ポッター」シリーズの著者J・K・ローリングさんが、2004年の訴訟までジェイコブズ氏や同氏の著書のこと全く知らず、その時点で同シリーズの1作目が出版されてから約7年が経過していた」と説明。


「主人公は若い魔法使いではなく、ストーリーの舞台は魔法学校でもない」と、両作品が似通ったものではないことを指摘した。



 ジェイコブズ氏は1997年に死去。


ブルームズベリーによると、著作権団体の代表を務める息子の代理人らが、2004年に同様の訴えを起こしたが、両作品で一致した文章を提示することができなかったとしている。