歌詠みて 荒むる心 和まれば

思う百人 千歳の時を

 

うたよみて すさむるこころ なごまれば

おもうももびと ちとせのときを

 

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[歌意]

(この)歌を詠んで、荒んだ心が和んだら、

ふと、百人の心の歌と千年の時の流れをしみじみと感じます。

 

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特に何かしらの技法を使っているわけでもなく、洒落た歌ではないですが、

滑るようにできました。

 

百人一首は1235年、5月27日に藤原定家によって完成されたので、

「百人一首の日」とされているようですね。

陰暦なので、本当は多少のズレがあるのでしょうけどね。

あと、「ちはやふる」では、百人一首は千年以上も親しまれてきた、

のようなセリフがありますが、実際は2235年で千年ですね。

ですが、最初の天智天皇の歌からみたら、そうなりますね。

 

あ、百人一首、順番があるのですよ。

歌番号と呼ばれてます。

基本は、歌が詠まれた順、要するに時代が古い順。

最初は大和時代の天智天皇の歌、

「秋の田の かりほの庵の 苫を粗み わが衣手は 露にぬれつつ」

ここから始まります。

 

伊勢物語の作者、在原業平(平安時代)の

「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」

は17番目です。

秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ

自分もそれに合わせて、今回の歌も「千歳」という単語を使いました。