僕はキャベツ農家ですが、キャベツを作ったことがありません。
ん? どういうこと? と思われるかも知れませんね・・・
たとえば家具職人であれば、木と言う材料を一から加工してチェストなり椅子なりを作り上げます。
車や家電製品、料理なんかもそうです。材料から製品まではすべて人がかかわって完成します。
ところが野菜、キャベツやレタスはどんな材料を使っても人間が作り上げることはできません。
言うなれば、野菜は勝手に出来ちゃうわけです。それは野菜の種の中にすべてのプログラムが
組み込まれており、僕らはそのタイマーをセットする(種を土にまき、水をかける)だけです
後は、野菜の育ちやすいように畝をたて(ベットメイキング) 肥料を与え(ご飯の支度)
病害虫防除(娘に着く悪い虫を追い払うお父さん役)をして手助けするだけ。
養老孟さんが言ってました。
「人間は月に行けるロケットは作っても、蠅を作る技術すらない。」
野菜も作るんじゃなくて、出来ちゃうのだ。
農業にあんまり関心の無い人なんかに、「こんなキャベツ作れるんだ、すごい!」 なんて言われる。
多分その人は、キャベツがどう育っていくかあんまり解っていないので、不思議に感じているんだと思う。
出来るまでの過程はブラックボックスの中。
現代はブラックボックスが多すぎて、全部理解するなんてとてもじゃないけどできない。
僕はいまだに毎日見ているテレビがなぜ映るのか全く理解できません。
農業のブラックボックスは比較的理解しやすいと思います。みなさんも一度は野菜が出来る過程を
じっくり観察してみてはいかがでしょうか。
僕もやっと最近になってキャベツやレタスが結球するメカニズムを知りました。