第 1 節  癌の研究と生活習慣病についての考察

 

糖尿病で足を切ったとか、両足切って結局は死んだとか、サウナで怖い話を聞くことが多くなった。癌で手術したとか。歳をとると若いときは縁のなかった病気や出来事に多く遭遇することになるようだ。健康でいるのが当たり前のように思ってたし、人の死んだ話も他人事のように思っていた時代がずっと続いていたんだが。

 

糖尿病やら癌やら痛風といった怖い病気の原因は何だろうか。総じて生活習慣病と呼ばれる病気の原因は。その原因は食生活にあることに間違いはない。口から体内に入り、不要分が排泄される。そしてこの単純極まりない作業は人間だけでなくすべての生き物に共通するものである。

 

しかも生命を維持し続けていくためには必要不可欠な行為である。法的行為(法律行為)あるいは人為的行為によって取得したものを体内に取り入れる。そうすることによって生命を維持し続ける、それも死ぬまでだ。ほとんどの生き物(動物など)の活動はこの行為そのものといってよいほどである。

 

健康問題を考察するようになってから、人間は何を食べるべきなのか、本来人間は肉食動物なのか草食動物なのか創造者によってどのように作られているのかという問題にまでさかのぼる必要がでてきた。その結論として歯や腸や人間の肉体的構造を観察することによって雑食性の動物であるという説があるようだ。

 

しかしこの表現の仕方は哲学的表現からは多少ずれていると言わざるを得ない。肉食も草食(菜食)もどちらも可能であるから雑食性という表現なのだが、カント流に表現するならどちらも選択して食する権利を持つている人間ということになろうか。つまり生活状況に応じて対処できる能力を持つ動物ということになる。

 

したがって病気に打ち勝って生きていくための知恵として自然的なものと人為的なものの区別が必要になってくるのである。自然的と人為的なものという区別はカントやルソーがつねに念頭に置いていた試金石である。

 

法の世界における自然法と実定法の区分もそれを前提としたものである。

 

第 2 節  花粉症について

 

今ではあまりにも有名になった生活習慣病のひとつである。この病名はいったい誰がどのような根拠で命名したのであろうか。アレルギー性鼻炎とどのように相違するのであろうか、大いに疑問を呈すべき事案である。そこでその件につき検討してみたい。

 

何を隠そう私こそこの迷惑千万な生活習慣病に悩まされた張本人そのものなのである。30年近く悩まされ続けたあげくその原因をつきとめ克服した人間である。実を言うとその原因ははっきりしていたのであるが、回避することが困難だった。

 

私は小さいときから水が大好きだった、それも年齢を重ねるごとにきれいな水や冷たい水がである。眺めるだけなら弊害はなかったが、いわゆる水分を取るそれも取りすぎるという過剰な摂取が良くなかった。水分を取りすぎると頻繁に汗をかく。歩くだけでもシャツがびしょんこになったものだ、要するに運動をして汗を出すことが大事だと気がついてから20代特に26歳頃から軽く、ジョギングを始めたのである。

 

距離は坂道を登って下る往復で1.2キロから始めたのである、それから3キロ、6キロと距離を伸ばし、3か所のジョギングコースを見つけてその3か所の終点には水場がある。この水場のおかげでうがいをしたり、顔を洗ったりする癒しの場を見つけた、それで毎日仕事が終わって5時過ぎから6時過ぎまでジョギングをする習慣がついたのだ。

 

汗を出す目的なのでナイロン製のヤッケを着用してのジョギングスタイルとなった。おかげでたっぷり汗を出し目的を達成することができ、帰宅してからの水分補給の美味さをおぼえたのである。初めは、お茶や水だったが炭酸水も多かった、もともとコーラやサイダーといった炭酸飲料が大好きだったのでそれがお目当てだったのだが、冷たい飲み物をもっと飲みたいという欲望を満たせなかった、というのはコーラやサイダー等はすぐ腹が張って量を飲めないからだ、水でもそうだが。

 

そしていつしかもっと量を飲めるビールに変わって行ったのである。28歳までほとんど自分で買って飲んだこともなく、味も飲み口もさらに酔って頭がぼけるのも大嫌いだったので飲まなかったのだが。飲み始めは中瓶1本でも量が多くて残すほどだったんだが、徐々に飲みなれてきて、特に雨の日のジョギングできない日のサウナが好きになったのである。

 

サウナで汗を出した後の冷たいビールの美味さがビール好きにして、なおかつジョギングが長続きする原因となったのであるが、われながら16年間もよくも続いたものである。

 

ところでジョギングだけなら花粉症になることはなかっただろう。問題は雨の日のサウナが日常化したことからビールの飲み方がすっかり変わってしまったことだ。ジョギング1時間程度で飲むビールとサウナ後のビールの美味さは明らかに別格だった。ジョギングの後は体温が戻るのだがサウナ後は保温力が伴なって暑さを維持する。ビールの美味さそれも冷たいビールの美味さが格別なのだ。

 

1時間程度のジョギングでの美味さとは比較にならないのだ、すっかりこのサウナ後のビールの美味さに魅せられてしまったのである。このことが良かったのか悪かったのか私の人生が変貌していくことになる。

 

ところで花粉症の原因は何か? 私の場合は原因がはっきりとしている。冷たい飲み物による体温低下であった。一般的に指摘されているスギ花粉が原因ではないのである。花粉症ではなくアレルギー性鼻炎である。その対策として最初にその効果を発揮したのが湯たんぽであった、もちろん春先だけの鼻炎なので冬場から3月末までの花粉症対策であった。そして冷蔵庫の飲み物はビールやアルコール類に限定し、炭酸飲料や水、お茶等は冷蔵庫に入れずに常温で飲むことにした。

 

湯たんぽは12月から3月末までの使用だったが、注意しなければいけないのが低温やけどである

。何度か低温やけどをして苦痛をなめたが、新たに最適な文明の利器を見つけたのである。それは母が使っていた電気毛布だった。これは体全体を温め実に快適なものである。湯たんぽのように湯をわかしたり等の手間をかけずにすむのだ。馬鹿にしていたわけではないがこんなに便利なものがあるとは、気がつくのが遅いくらいであった。

 

湯たんぽの使用はアレルギー鼻炎に効果を発揮した、しかしそれは序章に過ぎなかった。要するに夜寝るときに体を冷やさないことが肝心なのだ。湯たんぽなどという年寄り臭い道具に委ねたことから今まで使用したことのない電気毛布の使用に気がついたのである。母が使用していた電気毛布に気がつき使用することに気がついたのである。

 

 電気毛布は思った通りの効果を発揮した、もっと早く気がつくべきだった。湯たんぽよりはるかに手間がかからずしかも低温やけどの心配もない。おかげで花粉症から解放された。

 

 私見では花粉症はスギ花粉とはまったく関係がなく、ただのアレルギー性鼻炎にすぎない。