コンサルタントの視点

コンサルタントの視点

某日系コンサルティングファームではたらく経営コンサルタントです。
日々コンサルティングの現場で感じたことや、経営・マーケティングについて書いていきます。

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組織やチームで仕事をしている中で、本気で担当領域で価値を出そうと思ったり、誰かをサポートしようと思うなら、「私に手伝えることは何でも言ってください!」なんて発言は絶対に出るはずがないと思っています。

 

私なら、チームメンバーにそんなことを言われたら、ああ、言われたことはやるけど本気でやる気はないんだな、と判断します。

それ自体が良い悪いという訳ではないんですが・・・

 

例えばですが、プロジェクトの報告書の品質をアップしたり、セミナーの内容を良くしようとしたり、あるいは絶対に口説き落としたい営業案件があったりする場面で、少なくとも現状よりも良い成果を望むなら、チームメンバーはこのような思考であるべきだと思うのです。

「プロジェクトの最終報告会は○日ですが、それまでに中間MTGをお願いしたいです。○日○時は空いていますか?」

「セミナーの司会がちょっと不安なのですが、一旦見てもらってフィードバックを貰えますか?」

「今度の大事な営業案件、提案の流れと落とし所をこんな感じで考えているんですが、どうでしょう?」

みたいな。

 

「私に手伝えることは何でもやります!」君と、「私こう考えているんですけどどうですか?」君には圧倒的な差があります。

自分で思考し提案しているかどうかの差です。

 

その差が、発言に出る訳です。

本気で「なんでもやります!」と言っているケースもあるので全部が全部そうだとは言いませんが、それでも少なくとも現状をより良くしよう、改善しようと考えているとするなら、絶対に「指示されたことは何でもやろう」ではなく、全体観を捉えた上で「ここはこうすべきだ!」という思考になり、必然的に発言も変わると思うのです。

 

もっと言うなら、「ここはこうすべきだと思ったんで、こんな感じで作ってみたので、これでいきたいと思います!」という感じで、アウトプットの品質も伴っていれば、なお良いと思います。

 

ただまあこの辺はポジションや役割分担によっては何とも言えない時はありますし、こんな発言のあるなしで極端な評価をしたりなんてしませんが、フツーのサラリーマンではなく、プロとして仕事をする上では、改めて個人的に大事にしたいスタンスだなーと感じることが最近ありました、という話です。

最近は、年次も上がって後輩に仕事(主に資料作成)を渡す機会が増えており、それに従ってフィードバックや修正指示を出す場面も多くなってきています。

私もそうですが、特に仕事を始めたばかりのころは、専門知識もなく、仕事の進め方も分かっていない中で、期日内に成果物を出すことに対してものすごくプレッシャーを感じながらやっていました。

2年ほど前、先輩から言われた仕事のコツみたいなことがあり、それが新人と接する機会が増えた今になってことさら大事なことなのだと再認識している次第です。

そのコツとは、「いきなり100%の品質の成果物や仕事を目指すのではなく、多少ラフでもいいからとにかく速く60%の品質で出す」ことです。
特に何らかの資料作成の場面がイメージしやすいでしょうか。
これをカッコよく言うと「巧遅拙速」と言います。

ビジネスの競争力の大きな要因の1つに、スピードが挙げられることは明白でしょう。
個人レベルでもそれは同様で、とにかく仕事が速い人の方が成果を挙げられますし、結果として周囲の評価も高まります。

よくありがちなのは、最初から完璧なもの、細部にこだわった仕事をしようとして、時間が掛かりすぎて上司・先輩への報告が遅れた挙句、大幅な修正指示を食らってしまう、残念な仕事の仕方です。

そうではなく、最終的な成果物・アウトプットの品質を見据えた時に、とにかく粗くてもいいから早く60%程度の仕上がりのものを出すことが大事なのです。
もちろん100%を目指すことはいいことですが、いきなりそこを目指すよりも、方向性や必要要件をまずきちんと定めて、上司・先輩の同意やレビューを貰いながら仕事を進めていくことの方が重要です。

そのためには、
・作業時間のうち、最初の5%程度を全体の構想またはラフ作成に費やす
・最終納品までに、必要に応じて上司・先輩に中間報告を2回、3回行う
 (これはスケジュールに組み込むのがベストです)
という点が必要になります。

そのあたりを含めてタスク管理ができるようになると、スピードも品質も徐々に上がっていくと思います。

簡単なことですが、凡事徹底、日々の積み重ねです。
働き方革命が日本で全国的に叫ばれるようになったのはここ2、3年のことでしょうか。

マクロ的に見れば、日本全体の人口減少、そして少子高齢化を背景にした働き手の減少が将来的にも懸念されています。

そのためいま働き手として中心となる層の仕事の生産性・効率性のアップと、実態的には浸透しきっていなかった女性の活躍・活用を、どの企業でも本気で考え始めなければならない時期に入っているのだと感じます。

特に地方に行けばいくほど、数年先にはその問題は目前のものとして立ちはだかるでしょう。

私の会社でも、それらを背景にして働き方を見直す動きが活発です。

1つ例を取ると、デジタルデバイスを活用して「いつでも・どこでも」仕事ができる工夫が挙げられます。
今の時代、電話・パソコン1台・ネットに接続できる環境があれば、大体全国どこにいても仕事ができます。(当然これを実現できるのは業種やサービスにもよりますが・・・)

電話・メールでのコミュニケーションはもちろんのこと、チャットを使ってコミュニケーション頻度を上げたり、Googleのハングアウトでテレビ会議を実施したり、グループウェアをで共同でデータを編集したりと、いろいろとやり方があります。

仕事柄、月に15~20回以上は全国に出張があるので、場所を選ばずにアウトプットを作成できたり会議ができることは大変便利です。

他にも、ペーパーレスの取組みとして、クラウドデータストレージを活用して資料を参照したりしています。

こうした働き方や仕事の仕方がより浸透していくと、例えば育児をしながら自宅で仕事をしたり、副業をやりやすくなったりと、これまでの常識とは違う仕事のあり方や生き方がどんどん生まれていくでしょう。

一方であまり自由すぎると会社としてマネジメントに課題が出るなど、クリアすべきポイントは多いと思いますが、固定観念に捉われることなくチャレンジする企業がたくさん出てくることを期待したいものです。
会話が上手いとは、笑いのある楽しい会話だけを指すだけではありません。

例えば、この人と話してて学びがあるな・気づきがあるなとか、なんとなくモチベーションが上がったなとか、自分を理解してくれているんだな、と感じさせられる会話も含めて「会話が上手い」とも言います。

仕事上、自分の年齢から比べると叔父くらいの経営者と話す機会が大変多く、この「会話の仕方」について考えることもよくあります。

その会話が上手い、という人が何を心がけているのか、整理してみました。
要点は6つあります。

①会話のきっかけ作り
・その土地、歴史、グルメ、家族のこと、最近の面白い出来事、ニュース
・相手の関心のあること、好きなこと
・共感できる、共通で理解できる話題

②聴く、傾聴する
・うなずき方
・声のトーン、大きさ
・表情
・反応、リアクション

③質問する
・相手が喜んで話したいこと(自慢、苦労、ポリシー、趣味、今後の予定)
・明確な意図がある質問(キャッチボールができる質問)
・要点をまとめるための質問

④話す
・的を得る、的確
・笑いがある、オチがある

⑤まとめる
・学び、ルール化をする
・ポイントの抽出
・要はこうだよね、という共感

⑥日々の準備
・インプットとアウトプットの習慣
・会話のネタ仕込み
・話し方の研究
・自分の得意パターンの磨きこみ

自分よりも格段に年上の人、経営者と話すときは、普段の友人と話すようなテンションではなく、それこそ意図して上手な会話をする必要があります。

中でも、とりわけ大事だと思うのが、やはり⑥です。
テレビに出る芸人さんなどは、普段からのネタの仕込みや準備に膨大な時間を費やすと言います。
万人にウケる話をするには、やはり仕込みが重要ですからね。

それと同様で、「上手い会話」をするには、決して「口の上手さ」だけではなく普段からのインプットとアウトプットの量が大事なのだ、ということです。

ある時期から業績がグンと上がる会社には共通点があります。
特に、社員数が30名以下などの中小企業にはよくあてはまるポイントの1つです。

それは、「トップ(経営者)の想いを理解した実行力のあるNo.2の存在」です。

例えば、何か新規事業を始める場合は、中途半端な取り組み方では成果は出ません。

新規事業をしっかりと軌道に乗せていくための仕組みや方法が大切ですし、何よりそれを本気で推進していく「経営者の本気さ」は必要不可欠です。

しかし、それだけでは不十分です。

新規事業の戦略・戦術、そして経営者の本気さを「現場の担当者」に伝え、落とし込んでいくNo.2の存在が非常に重要になるのです。

実際に新規事業を実行して成果を出していくのは経営者ではなく現場担当者だからです。

優れた経営手腕を発揮する経営者の傍には、必ずそれを支える存在があります。

ここ三か月ほどは、そのことを目の当たりにする場面がいくつかあり、重要性を再認識しました。

ではそのNo.2をどうやって発見、あるいは育成するのか?
再現性を高めるためにはこの方法論に目を向けなければなりませんが、それは次の課題として考察していきたいと思います。