今朝の横浜の空、雲ひとつない青空ですが、西の空に富士山の姿は全く見えません。横浜まで黄砂は来ているのでしょうが、遠くのビルまではっきり見通せます。山梨・静岡の上空に大量の黄砂が舞っているようです。
ところで火曜日の「鳳凰祭四月大歌舞伎」夜の部の続きです。仁左衛門・玉三郎の至宝の芸に続いて、尾上松緑・左近親子による「連獅子」の初共演です。四代松緑は父親の早逝により、27歳の若さで大名跡を襲名いたしました。襲名の翌年に子獅子の精を演じましたが、親獅子の精は十二代團十郎でした。今回初めて血の通った長男と「連獅子」を演ずるにあたり、「冷静に良い親獅子を勤めることがまず第一です」と筋書きで語っています。
左近という役者、ほぼ同年代の染五郎や團子と比べると体は小さいし、線が細いという印象を持っていました。しかし、そう遠くない時期に父親の辰之助を継いで、いずれは松緑の大名跡を襲名する宿命を背負わされているのでしょう。今回の初めての子獅子の精の演技に、並々ならぬ決意を感じました。踊りが素晴らしかったのはもちろんですが、私が驚いたのはその眼光の鋭さです。素顔の左近の目は切れ長ですが、父親に比べてやや小さ目。その左近が見栄を切る場面での眼光の鋭さに圧倒されました。松緑は「息子は今回を第1歩として、親獅子が誰であろうとも食らいついていく気迫で臨んで欲しいと思います」と前記に続いて語っています。この親子の「覚悟」とも呼べる演技に観客は圧倒されました。大きな大きな拍手のうちに緞帳が降りたのでした。

