天体写真のプロフェッショナル、よっちゃんです。
今日は画像処理のネタを公開します。

まずは元画像を配信します。

ttp://www.geocities.jp/yottyan_cryyagi/sample.jpg

大分前に5Dで撮影したオリオン座の部分拡大画像です。
レンズはEF50mmF1.4標準レンズです。

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さぁ、これを処理してみましょう。



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パッと見た感じ、カラーバランスが特に崩れてなさそうなので、
いきなりトーンカーブで強調してみます。




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う~ん。
デジパープルというか、いかにもデジタル画像という色調ですね。
これで、大半の人は萎えてしまいます。

こういう画像が嫌な人は、どうするか?

今までは、
1.LPSなどの干渉フィルターに走り、銀塩に近い赤表現を求める。
2.デジタル画像処理を猛練習する。
3.天体写真をやめる。(もしくは銀塩に転向する)
色々あると思うのですが、要するにこれでは「イイ感じ」の画像ではないってことです。

ここで大事なのは、このトーンカーブ処理というのはごくごく
フツーの処理
です。

つまり、変なことは一切していない画像ですよね。
なのに、こんな色にしかならない。
つまり、変なこともせなあかんってわけですよ。



そんな悩みを少しでも解決するのが、このワザです。

名づけて、

チャンネル減算マスク


デジタルの絵作りそのものを大きく変化させることが出来るテクニックです。
このテクがあれば、僕的にはLPS-P2やV3は山では必要ないと思います。

これからする僕の説明を、よく聞いていて下さいね。



まず、この元画像のRチャンネルが以下です。

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そして、Gチャンネルがこちら。

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この両者の違いは…何でしょうか?


大雑把に言うと…

星雲(Hα)があるかないか
ではないでしょうか。

だったら、この両者を引き算してやれば良いわけです。
そうすれば、星雲成分のみの画像が取得出来る…。
そんな理屈を実践してみましょう。


まずは、レッドチャンネルを複製します。

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そして、RマイナスGという演算を「画像操作」の中で実施します。

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すると、こうなります。

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イメージ通り、Hαのみが抽出されました。

これを処理用のマスクとするわけですね。



調整レイヤーが以下です。

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マスクが黒く見えますが、先程のR-G減算マスク情報が入っています。




強調ですが、今回は以下のようなカーブをかけています。

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このカーブはあくまでも「絵作り的な色調整」です。
コントラストの影響をさけるため、中間調などを1点で上げ下げするのが良いような気がします。



実施後は、このようになります。

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Hαの色相がE200ポジ寄りのナチュラルイメージとなり、さらには浮き出てきました。
ただ、写真だと軟調なので、効果は分かりにくいですね。



これを強烈に強調してみます。すると、違いが良く分かります。

…最終的にこんなイメージとなりました。

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最初の画像と比較してみて下さい。

色調や淡い赤の描出という部分において、格段に表現力が増したようです。

力強い表現をしたい場合など、有効だと思います。

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この処理が全てではありませんが、

それでも、

「デジタルだと色が出ない。」

と悩んでいる方、一度試してみてはいかがでしょうか?



このワザを前提に以前処理した作品が、これです。

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あえてギンギンにすることで、LPSなしデジカメでの赤表現をアピールしてみたのです。

この処理なしでは、ちょっとこういうイメージは難しいと思います。



西はりま講演で予定している、いくつかある処理ネタのうちの1つを披露しました。