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 東芝は29日、巨額損失の原因となった米原子力発電子会社ウェスチングハウス(WH)が米連邦破産法11章(日本の民事再生法に相当)の適用を米ニューヨーク州の連邦破産裁判所に申請したと発表した。


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 これに伴って新たな損失が発生し、東芝の2017年3月期連結決算は最終利益が約1兆100億円の赤字になる可能性が出てきた。国内製造業の最終赤字としては、日立製作所が09年3月期に計上した7873億円を超え、過去最大の規模になる。

破産法を申請したのはWHとグループ企業の2社で、負債総額は約98億ドル(16年末時点、約1兆900億円)。負債が資産を上回る債務超過の額は3月末時点で6200億円に達する恐れがある。
 WHは世界有数の原発メーカーで、東芝は06年、世界的な原発建設の需要増を見込んで買収した。しかし、東京電力福島第一原発事故後に安全基準が厳しくなると、米国での原発建設を中心に工事が遅れ始めた。この結果、人件費などのコストが膨らみ、巨額の損失をもたらした。