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配電盤メーカー・かわでん(南陽市、西谷賢社長)の元従業員が、架空発注で入手した資材を転売し、代金を着服する不正行為を繰り返していたことが12月25日、分かった。同社の損害額は少なくとも今月までの7年間で7億1千万円に上る。同社は今後、刑事告訴や被害額を回収するための損害賠償請求を行う方針。

 同社が同日発表した。関係者によると、元従業員は40代の男性で、静岡営業所に勤務していた。製品の営業担当だった2007年11月から自己都合で退職する12年9月までと、退職後の12年10月から今月まで、工事の受注を装うなどして特定の資材を発注。架空の作業現場などに送付させて転売していたとされる。不正な発注は毎月のように行われており、資材を供給した会社には同社が代金を支払っていた。転売先や転売額の全容は分かっていない。

 同社では、作業現場で使用する資材は営業担当が発注部門を通じて手配する仕組みで、元従業員は正規のルートで架空発注を行っていた。退職後は「取引先から要請があった」などと説明し、手配していたという。

 先月末、社内で購入資材のデータをチェックした際、特定の資材の購入量が不自然に多いことから不正が発覚した。すぐに内部調査を開始し、今月19日には社内に委員会を設置した。南陽署への刑事告訴を検討している。

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