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10日後場の日経平均株価は前日比400円80銭安の1万7412円58銭と大幅続落。終値での1万7500円台割れは11月28日(1万7459円85銭)以来8営業日ぶり。円相場が再び強含むとともに、後場寄り付きから利益確定売りが先行。株価指数先物売りを交えて下げ幅を拡大し、午後零時54分に1万7406円53銭(前日比406円85銭安)まで下落した。その後、いったん切り返したが、戻りは鈍く、円が上昇するにつれ、再度軟化。先物にまとまった売り物が断続的に出て、午後1時51分には、この日の安値となる1万7308円82銭(同504円56銭安)を付ける場面があった。売り一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定された。
 東証1部の出来高は25億4380万株、売買代金は2兆8514億円。騰落銘柄数は値上がり285銘柄、値下がり1473銘柄、変わらず90銘柄。
 市場からは「週末にSQ(特別清算指数)算出を控え、オプションに絡んだ先物売りや、円買いを交えた債券先物買い・株価指数先物売りの動きが下げを拡大させたようだ。日経平均は取引時間中ベースで25日移動平均線に届き、目先調整が進んだ。外部環境が落ち着けば、あすはリバウンドの可能性が高い」(準大手証券)との声が聞かれた。

日経平均は一時500円超の下落 SQ前で17500円や25日線を意識した動きに
 東証1部の騰落銘柄数は、値上がり285/値下がり1473と大幅に値下がり優勢。主力株は軒並み下落しており、マーベラスやガンホーといったゲーム関連株の一角、NTTといったディフェンシブ株に買いが散見される程度。円高基調が重しとなって富士重工や川重などの下げが目立つ。東証1部の売買代金は2兆8514億円と29営業日連続で活況の目安となる2兆円を上回った。個別で買いが入ったところでは、Cスイスが目標株価を引き上げた大阪チタニウム、規制緩和で水素ステーション設置費半減と報じられた岩谷産業などが人気化。一方、3Q累計の営業益55%増も通期据え置きとした丹青社、景気後退の欧州で受注減となり通期下方修正のコーセルなどが値を崩した。

 日経平均の下げ幅は11月17日(517円安)以来の大きさを記録した。前日の中国株安や政情不安によるギリシャ株安から世界的なリスクオフの流れが醸成された。加えて、メジャーSQ算出を12日に控えていることから需給調整の動きが出たようで、後場にかけて一段安の展開となった。日経平均は17308.82円まで下落しており、25日線(17372.12円)を一時下回る場面があった。10月29日以降上回っている同線が目先の下値メドとしてみられ、権利行使価格である17500円とどちらが強く意識されるかが注目される。センチメント悪化の象徴としては、7日続落のソフトバンクが挙げられる。寄与度が高く、個人を含む市場参加者の関心が高い銘柄だけに、同社が下げ止まらないようであれば調整局面が続く可能性が高いと考える。