週初から東京市場は大幅下落。予てより期待されていた米国景気の減速感は高まってきたものの、フランスの選挙結果という想定外の材料が下落を牽引することとなった。もちろん、これも先行きを考えれば、重要な材料にも成り得るのだろうが、現段階でこれだけ株価を押し下げることは、さすがに時期尚早と思われる。結局のところ、高値圏にあることと、同じようなスタンスでの物色が続いていることで、潜在的な利益確定の動きが強まっているものと考える。強気の見方と特定の相場シナリオが続いてきたことで、不確定要素によるリスクが高まっている局面といえる。更に、これ程減速感を示す指標が出ているにも関わらず、今月に入ってからそう強くない動きを見せていることからは、潜在的に下方向への力が強いと思われる。


更に、直ぐに利下げでもあれば、一瞬は買われれるのだろうが、実際にあれば、相当に景気が減速している証左ということだろう。まあ、そんなことはなさそうだが、景気が減速しているということは悪材料で、特に買いが集中しているテクノロジー株は、どちらかと言えば、景気敏感の部類に入る。AIなど、特殊な材料はあるにしても、足下ではいつまでも上がるわけではない。少し不穏な空気が流れてきているようにも見えることから、引き続き、バリエーションを意識した銘柄選択が重要になるだろう。加えて、ボラテリティの高い銘柄は、基本短期逆張りで臨む場面と考える。