過去に自分が重要だと思われるものしか認識していないのです。
損失回避の時代だとは言うものの、それらはすべて過去の事なのです。
過去に重要だと思われることも、すべて未来の出来事に当てはめて考えてしまっているのです。
だからこそ、変えなくてはいけないのは過去を前提に考えるのではなく、未来を前提に考えるという事なのです。
結婚というのは未来です。
未来を迎えるにあたり、これこれこのくらいのものがあれば生活していけるな…というのが、今のあなたの相手の理想に表れています。
それは、過去の思考を基に考えたものです。
しかも、そこには〝あなたの存在〟が含まれていないのです。
すべて、相手に委ねてしまっているのです。
何をぬかすか!と思われるでしょうが、それが事実なのです。
なぜなら、あなたが過去に縛られて生きているからです。
前回も申しあげたとおり、今の時代において創造性が失われています。
創造性を欠いた思考では、どうしても自分自身の手で何かをやろうとは、到底考えません。
与えられたものの中でしか、考えることができないのです。
与えられたものの中でしか、動くことができないのです。
つまり、損失回避の時代において、結婚とは相手から与えられるものでしか考えていないのです。
愛情も与えられるもの、お金も与えられるもの、癒しやセックスさえも同様です。
すべて、与えられるものなのです。
なぜなら、自分が損失を被ることが嫌だからです。
損失を被ることが恐怖の対象だからです。
失う事が、何より怖いのです。
いや、私はそんなことは考えていない、と反論される方がほとんどでしょう…
でも、そうなのです…
おそらく、あなたは今の状態で異性と付き合ったとしても、苦痛にしか感じないはずなのです。
たとえば、デートの後でも、食事をした後でも、一人になるとホッとしている自分があるはずです。
すると、また考え出します…
自分は、本当にあの人の事を愛しているのか…
もっと他に、自分に本当に合う人がいるんじゃないか…
この人は運命の人じゃないのでは…
こんなに迷うようじゃ、結婚には程遠い…
となるわけです(笑)
おそらく、あなたの頭の中では、もう相手の事を考えただけで居ても立ってもいられない…デートの後もすぐさま会いたくなる、そんな状況こそ結婚する相手だと考えているはずです。
でも、実際はそれとは程遠い、じゃあ、また他の相手を探そうか…となるわけです。
なぜ、こんなことを考えてしまうのでしょうか…
それは、損失という観点からすると、非常に納得できます。
つまり、自分自身の時間が失われたと考えてしまうからなのです。
特定の異性とデートをする、食事をするということは、時間を要します。
その時間が、それほど有意義ではなかったとなれば、それはあなたにとっては時間の損失となるわけです。
つまり、ここでも相手から与えられることを考えているという事です。
デートというのは、何でもそうですが、いかに相手を喜ばせるか、ということだと私は思います。
これは女性だから、男性だからという事ではなく、同じことなのです。
いかに相手の気分を良くさせられるかという事なのです。
そのために最善を尽くすという事なのです。
相手が喜ぶ、他人を喜ばせることができれば、もうそれはハッピーです!
相手の喜ぶ顔を見れただけでも、万々歳です!
ここで重要なのは、相手が喜んでくれるという事は、その感情はあなたというたった一人の人間に向けられているという事なのです。
その喜びは、決してあなた以外の人が与えられるものではありません。
あなただから、あなたにしかできないことなのです。
それがいかにできるか、それがデートの醍醐味だと私は思います。
大事なのは、与えられるものではありません。
あなたが、何を与えるか、いかにして与えるか…です。
そういう視点で考えると、それは必ず未来になります。
過去ではありません。
つまり、与えられるものしか見えない時は過去の視点で考えている時であり、与えるものを見ている時、それは未来を視点で考えているという事なのです。
そして、結婚はというと、それは未来ですよね?
ということは、やはり未来的な視点、与えるという事を前提に考えていく必要があるのではないでしょうか…
