博士の文句が終わると同時に
博士は何かを思い出したような
表情をして僕を見た。
「ジジイと言えば参斗
お前のじいちゃんは元気か?」
「うん?元気だよ」
おじいちゃんも博士と同じ
科学者で昔は
良く競ったり協力したり
したらしい。
「そうか…
最近連絡してないから
心配じゃったんじゃ」
少し安心した
表情で博士は言った
そして、さらに言う。
「二人で作った
発明品もあるんじゃ
全部アイツが
もってるんじゃがな」
この言葉を聞いた亮輔は
さっそく質問する。
「俺らの知らねぇ
博士の発明品だと?
どんな発明品なんだ?」
亮輔は目をキラキラさせながら
博士を見つめる。
「いろいろあるぞ
心を分ける機械とか
一瞬で太る薬とか…」
「一瞬で太る薬は
想像できるけどよ
心を分ける機械って何だよ」
亮輔の新たな質問に
博士は答える。
「心ってのにはな
特別な力があるんじゃ
その力は心一つで
身体を作れるほどじゃ…」
「身体を?」
今度は美穂が
不思議そうな顔をして聞いた。
「あぁ心一つで人は
生きれるってことだ」
「何の意味があんだよ」
再び亮輔が聞いた。
「さぁな何の目的が
あったのかワシにもわからん
ただ活用はできると思うぞ」
「どうやって?」
「そうじゃな…
例えば身体を二つに分けて
サッカー選手の道と
野球選手の道に進ますとする
身体を元に戻した時
サッカーも野球もできる人に
なると思わないか?」
「おぉ」
僕らは一斉に歓声を上げた。
そして博士の言葉は続く
「と言っても分けるのは
心じゃからそんなこと
できんがな」
僕らは一斉に黙った。
亮輔が言う
「できねーのかよ!!!
じゃあ活用できねーじゃねぇか!!」
「心を分けるのにも
活用方法はあるに
決まっとるじゃろ
心で得た情報は脳に行き
記憶に行く。
心を二つにわけ日本語と英語を
マスターさせ1つに戻したら
2ヵ国語を話せるってことじゃ」
「天才になれるってことだな」
「まぁそういうことじゃ
他にも人を助けるのにも
活用できるはずじゃ
例えばいじめられ
引きこもりになった男の子が
いるとしよう。
落ち込んだ心と
まだ希望を持っている心に
分け希望の心を鍛えてから
1つに戻すと男の子は
一歩踏み出すことが
できるじゃろう
希望の方が強くなるからな」
僕らはその言葉に
ポカーンとした表情をみせた
真っ先に亮輔が言う。
「へへっやっぱジジイは
説明下手だから
まったく意味わかんねーぜ」
当たり前のような表情をして
博士は言う
「わからなくていい
わかる必要はない
わからなくていい方が
幸せじゃ………
……ってお前さっき
ジジイとか言わなかったか?」
亮輔はしまったという表情で
博士に言った。
「き、気のせいだろ」
亮輔の言葉を
無視するかのように
「いいかぁ
ワシはなぁジジイじゃない!!
まだまだ若いんじゃ」
僕と美穂は
「ハァ」と溜め息を一つ。
また博士の文句が始まった。
続