七福神は
恵比寿をのぞく六福神が外国の神様です。

大黒天、弁財天、布袋、福禄寿、寿老人は
いずれも支那の神、毘沙門天はインドの神です。

仏教に取り入れられたり
中国の道教や禅僧の神々で宝船に乗り込んだ姿は
まさに「呉越同舟」です。

いずれも福の神なので、七福神と呼ばれますが
「笑う神」というのも珍しい存在です。

室町時代までは
日本人にとっての世界は天竺(てんじく)
中国と日本で成り立っていました。

そして
それらの神々が日本にやってくると
日本の神々と融合しました。

大黒天は大国主(おおくにぬし)と
弁財天は天宇受賣(あめのうずめ)と融合しました。

バラバラの神々が
みな「笑いの神」また「福の神」なのでしょうか。

日本人は
人間の性格は、もともと善であり
陽氣なものと考えました。

『万葉集』では
すでに大伴旅人がこのように詠っています。

《この世にし らしくしてあらば 来む生には
 虫にも鳥にも われはなりけむ》

仏教が入り
死後、六道の畜生道に回されても
この世の楽しさを享受しようというのです。

人間はもともと自然の一部であって
自然は心変わりがあっても
基本は幸福に生きることにあるということです。

この日本人の楽天性が室町時代以後
仏教的戒律から解き放たれた日本人

特に商人を中心にして
自分たちの神々を作り出しました。

すでに
その元の姿を忘れて
それぞれ日本人の善意のあふれる
福の神々を作り出しました。

それが七福神の姿になったと言っても良いでしょう。

これにキリスト教の日本伝来が
マリア観音の形をとって融合し
さらに近代ではサンタクロースという
子どもにプレゼントを持ってくる
キリスト教の聖人が神となって
「クリスマス」という祝日となりました。

日本の「クリスマス」は八福神の一神
サンタクロースの祭りです。

2月にチョコレートを贈るバレンタインを入れてもいいのかもしれません。