ひな祭りの日に、Don Nix / Lonnie Knightの来日公演に行ってきました。
新宿の関交協ハーモニーホールという場所で、映画館みたいなところでした。会場の席数は150ほどでしょうか。空席が目立ったのは寂しかったですが、ライヴは盛り上がりました。
まずは、ロニーさん、素晴らしかった! 力強くも繊細で、「弾き語りはこうやってやるもんだ」というお手本のようなステージでした。ギターの上手さだけで唸らされっぱなしなのに、演奏の味わいも格別で、大満足でした。
ドンさんのバンドは、ベーシストとキーボーディストが成田で追い返されたとのことで、急遽、日本人プレイヤーが加入。凄く頑張ってらっしゃいました。お名前が分からいのですが、大きな拍手を送ります! 初日は噛み合わない演奏だったとのことでしたが、僕の行った2日目は、ちゃんとグルーヴが出ていました。
とは言え、非常に危なっかしい演奏で、イントロとソロ・パートとエンディングは、あきらかに客席に緊張感が走るという、貴重な体験…。バンドは徐々に回転数を上げて、中盤の〈Same Old Blues〉あたりでは、気にならなくなりました。と思いきや、後半はまた緊張感のある展開が続出で、もうこの時点では、会場中がその危なっかしさを楽しんでいました。まあ、完璧な演奏を求めて会場に足を運んだわけではないのでね。(念のため、各プレイヤーは、素晴らしい演奏をしてましたよ。)
それにしても、曲が良い。全部、名曲。中でも、本人の唄で〈Same Old Blues〉が聴けたのは、感涙ものでした。
ドンさんは、ちょっとお疲れ気味でしたが、ロックンロールでもソウルでもない、「スワンプ」としか言いようのない歌唱は、やはり本物でした。ステージでふざけたり、お客さんをいじったりと、いかにも「いつもは地元の飲み屋でやってます」といういでたちも、楽しかったです。