元カノからの手紙

ゆきひろ、ひさしぶり。

今でもデートのたびに水筒を持っていますか？当時、おばちゃんみたいだったゆきひろをなつかしく思います。

少し上からものを言うゆきひろが「スタイルだけは一流だな」などと失言してお別れすることになったあの日から、もう12年が経ったのですね。月日が流れるのは早いものです。

あ、そうそう、お手紙を書いたのには特に理由はないんです。ただ部屋の掃除をしていたらゆきひろからの昔の手紙が出てきたから、なつかしくなって。びっくりさせてごめんなさい。

思い返してみると、いつも恋愛の主導権を握っているのはゆきひろのほうでしたね。何を言っても言いくるめられたし、いつも夜に電話して泣かされていたから、寂しくて5人ぐらいキープをつくっていたような記憶があります。そういえば何を勘違いしたのか「おまえにはおれがいないとダメなんだよな」なんて言っていましたね。それを伝え聞いた学校の女子全員が爆笑していたのを覚えています。

そういえばゆきひろにとって初恋の相手が私だったんですよね？最初のころのゆきひろは、なんだかキスするときも勢いありすぎて、あのときは少し怖かったんですよ。慣れてくるとやけに自信をつけていましたね。「おれうまいだろ」って（笑）。

まだ付き合いはじめでラブラブだったころ、ゆきひろは「おれは10人ぐらいと付き合った後に、おまえと結婚してやってもいいよ」と言ってくれましたね。人間性もどうかと思いますし、あのころは「ゆきひろが10人と付き合えるのっていつだろうか」と不安になりましたが、その後どうですか？

今だから言えることですが、私はゆきひろと付き合ったことを恥だと思っていません。みんなは「さっさと別れなよ」って言っていたけど、私はそこまで高望みしないほうですし、それなりに楽しいときもありました。今でも感謝しています。

いろいろ書きましたが、私はゆきひろが大好きでした。これからもゆきひろらしさを大切に、そして当時のように猪木のモノマネをみんなに披露しながら（笑）、幸せをふりまいてください。

またいつか会いましょう。では。

P.S. 今もブリーフ派のままですか？気になります。