11月ですが今年の秋は遅いようで、まだ夏日の場所もあるとか。これでも東北ではしっかり雪が降るんだから困ったものです。山形では標高が低い場所はまだちらほらと染まった木があるばかりで、まだ山が燃えるような赤にはなっていません。
これはこれで悪くないんですが、色々写り込み過ぎですな。今回は紅葉を撮りに行くわけではないので、おまけ程度です。
紅葉の山を越えつつ仙台空港に向かいます。仙台空港は、東北最大の空港ですので、ひっきりなしに航空機が飛んできます。タムロン600mmG2の使いどころは飛び物ですな。
ちなみにこういう装備です。大砲レンズにドットサイト照準器は筆者にとっては飛び物を撮る最適装備です。
エアチャイナのボーイング737-800が飛んできました。1967年に初飛行して以来、50年以上の間10000機以上が生産され、今もバリエーション展開が進んでいるベストセラー機です。
エアチャイナ機がターミナルに横付けしようとすると何故か消防車が現れました。
2台の消防車の放水で水のアーチが形作られます。これは2012年の廃止以来7年ぶりに北京-仙台間で路線が復活し、その第1便だったそうで、歓迎の放水だったとのことです。
水のアーチをエアチャイナ機がくぐり抜けます。ターミナルからは虹が見えるようになっていたとか。これはターミナルから見たかったな。
その後、再び北京へ向かって飛び立つエアチャイナ機です。胴体下部をよく見ると丸いものが見えますが、これがB737の特徴になっている、飛行中でもむき出しのタイヤです。完全に機内に引き込まず、上空の冷たい空気にさらすことにより、着陸時のブレーキの過熱を抑えることができます。エアバス機などと見分ける識別点にもなります。この737は後に開発された757よりも長く生産が続き、間違いなく傑作旅客機の一つと呼べる機体です。最近737MAXが飛行禁止になってしまいましたがぜひとも改善してもらいたいものです。
ANAウィングスのボンバルディアDHC8-Q400です。デハビランド・カナダ社が1982年に開発した機体で、短距離路線で使われています。デハビランド社が、スノーモービルや雪上車を製造するボンバルディアグループに吸収されたのちも生産が続いています。Q400のQはquiet（静か）の頭文字で、騒音を抑えるために低回転でもスピードの出せる6枚羽のプロペラ（初期型は4枚羽）とマイクロフォンで騒音を拾い、逆位相の音を出すことで騒音を消すアクティブ消音システムが装備されています。プロペラ式の旅客機はジェット機に比べて短距離での離着陸が可能なため、長い滑走路を持つことができない、離島間の路線で重宝されることが多いようです。
主翼が胴体の上側にある高翼式は旅客機では少数派です。高翼式は安定性が高く、主翼にエンジンを取り付けた時には搭載位置が高いため、異物吸い込みの可能性が低いなど様々なメリットがあるので輸送機では一般的ですが、旅客機の場合、乗客スペースのすぐ横にエンジンが配置され、騒音が激しくなるというデメリットからあまり採用されません。エンジン音の静かなボンバルディア機だからこそできる高翼配置です。
離陸していくのはJ-AIRのエンブラエルE190です。ユニバーサルスタジオジャパンの特別塗装「ミニオンジェット」でした。エンブラエルはブラジルの航空機メーカーで、旅客機市場においてはエアバス、ボーイングに次ぐ世界第三位のシェアを誇りますが、日本国内での知名度はあまり高くありません。2019年2月に旅客機部門はボーイングに売却されることが決定したため、今後は旅客機の名前としては消える可能性もあります。
ミニオン塗装がわかるアングルで撮影してみました。一つ目とか二つ目の黄色いゴーグルを付けたキャラがいっぱいいますが筆者には区別がつきません。
緑の尾翼が鮮やかな機体は、台湾のエバー航空のエアバスA321です。エバー航空はサンリオと提携を行っているため、ぐでたまジェットとなっていました。この他にハローキティジェットを8機所有しています。
仙台空港ターミナルの展望デッキから撮影した、ピーチエア機です。展望デッキと、搭乗デッキの二枚のガラスを通しての撮影なのでちょっとシャープさに欠けてしまいました。
J-AIRのエンブラエルが搭乗口に横付けすると、整備員が操縦席のガラスを拭いていました。ガソリンスタンドの店員を思わせるサービスですね。こういったところが見られるのが空港の楽しいところです。
仙台空港のような大きい空港は、かなり頻繁に離発着が行われるので、飛行機好きにとっては面白いところです。超望遠撮影を楽しむスポットとしては最もお手軽です。野鳥ね・・・あれは金銭的にも肉体的にも精神的にも消耗しますよ・・・。