今日はきっと疲れて書けないだろうと思っていたのできのう書き溜めていた分の更新です。
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野球メンバーのミーティングが始まる。
「どうする…?」
「終わったな…」
「いきなり強すぎだろ…」
「帰りたい…」
みんなが次々と弱音を吐いていく。
ちなみに最後は僕の発言である。
そんななか、本気で勝ちに行こうとしたヤツがいた。
そう、のちに僕を名古屋強制連行の旅へ連れていくことになるBくんである。
B「いやー大丈夫っしょ!うちも強いし!」
彼の謎の勝気に、メンバーみんなだんだんとテンションも上がる。
誰かがふとこう言った。
「もしうちが勝ったら伝説になるんじゃね?」
野球で勝ったぐらいでよくわからない伝説だが、確かに話題にはなるだろう。
甲子園にも出場するほどの強豪野球部員を要するチームと試合して勝つなんて。
すっかりムードは変わり、チームはやる気に満ちていた。
先と変わらず「帰りたい」を連呼する一人を除いて。
そしてキャプテンBの指示の元、次々とポジションが発表される。
そして僕の番。
B「よし、お前は監督だ!」
とち狂ってしまったのではないかと本気で思った。
野球なんてやったことないし、ルールもろくにわからない。
そんな僕に監督という謎のポジション。
ポジションですらない。
戸惑いつつも、今のムードを壊すわけにはいかないのでとりあえず了承する。
そして野球経験者から必死にルールを教わり試合までの短い時間でなんとか頭に叩き込もうとする。
そしてBがやってきて一言。
「お前にはじゃんけんを任せたい。勝つには絶対後攻を取らなければならない。お前のじゃんけんにかかってる。頼んだぞ。」
ポカンである。
話を聞くと、試合前に代表者同士がじゃんけんして先攻・後攻を決めるらしい。
Bの考えるプランでは後攻を取ることが必須だったようだ。
そして野球なんてまともにできない僕を監督、もといじゃんけん係に任命したのだ。
言っておくが僕はいじめられていたわけではない。
これはBなりの優しさなのだ。
野球なんてやりたくないオーラがきっと僕から溢れかえっていたのだろう…
僕が球技嫌いなのもよく知っているBがそれを察知し、監督という謎のポジションにはめたのだ。
屈辱など一切感じない。
試合に出なくてもよくなってむしろちょっと嬉しかった。
だがしかし、絶対にじゃんけんに勝って後攻を奪取しなければならないという使命が生まれた。
僕は必死にじゃんけんの練習をした。
意味がわからないだろうが、本気で練習をした。
確かに何を練習したのかはよくわからない。
そしてついに試合の時間が訪れる…
続く