Clara  Romance~浜尾夕美  ピアノリサイタル ♪ 浜離宮朝日ホール~   | 辰年~サッカーと在る日々~

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Pledge oneself to silence

おはようございます。


今朝は先週末に聴きに行きましたリサイタルのお話を。








リサイタル告知の記事
 でも書きましたように


浜尾夕美さんは


娘の恩師にあたりますが、その前に私の小学校からの友人でもあり


彼女のリサイタルは・・・毎回必ず聴きに行かせていただいているのですが


今回もまた、素晴らしい・・・浜尾さんが溢れ出るリサイタルでした。


































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だいたい・・・2~3年に1度の浜尾さんのリサイタルですが




今回も場所は前回と同じ、浜離宮ホール




この浜離宮ホール、今回で3回目ですが、2回は浜尾さんのリサイタル


後の1回は娘がChopinコンクール in Asia の全国大会に出場した時でした。


築地に」あり、リサイタル前には、必ずお寿司をいただくのが恒例になってます(笑)


さすがに娘のコンクールの時は・・・・食べている場合ではありませんでしたが(苦笑)


そんなわけで、


今回も美味しいお寿司をいただいてからコンサートホールへ向かいました。















Clara  Romance   と題した今回のコンサートの主題は、シューマンの妻・クララと、彼女をめぐるシューマン、ブラームスに関連する曲で綴られたプログラムで、


いつもですが、浜尾さんのコンサートは、テーマが本当に明確で。謡いあげたい、伝えたい心が衝撃なのに静かに心をノックし続ける・・・そんな2時間半を演出し続けます。





今回の主題は“ロマンス”





シューマンの即興曲から始まりましたが、この曲がシューマン自身の恩師の、13歳のご息女・クララからの作品へのお返しにこの即興曲を書き、お父上である恩師のお誕生日に彼へ捧げて演奏しているという、手の込んだ(笑)愛情表現が実に心をキュンとさせる。


音楽の構成とか、専門的で難しいことは私にはよく解らないので、書くことはできませんが、印象は・・・


13歳の少女への返歌にしては、情熱的すぎるなぁ…(笑)と・・・そんな印象で聴き入っておりました。





そんな父は(苦笑)娘とシューマンの結婚に最初は難色を示し、反対・・・


いつの世も、いずこも同じ・・・・


どんな優れた殿方であっても、父親っていうものは


娘の連れてくる伴侶候補にはとりあえず駄目だしするんだなぁ・・・


と、ちょっと身近に(笑)感じながら、想いを巡らせながら聴いていました。








父の反対にあっても、会えない日々を手紙を書き綴って愛を育み・・・結婚したシューマンとクララ





その結婚前の最後の作品が、2部の最初に演奏された、このコンサートの主題である“ロマンス”








浜尾さんはこのリサイタルの構成そのものに2つの願いと届けたい“もの”があったんだなぁと後から感じました。





ひとつは文字通り、彼女が今回掲げた主題であるクララとシューマンの“ロマンス”


そしてもう一つは、彼女自身が生涯を捧げている“クラッシック音楽の壮大な魅力”に他ならなかったのだと感じました。





1部の終わりにはブラームスのソナタからクララへ献呈されたと言われるものを、これは実は初めて聴いた曲でした。激しさと感傷とがおしよせてくる・・・そんな壮大なソナタ、2部の終わりにはシューマンのソナタの中でも大規模な(私のようなド素人には長~い・・・と感じる)ソナタ・・・・なんと言っても4楽章まである・・・













でもこの2曲こそが


実は浜尾さんらしいメッセージを含んでいたのかもしれないと


そんなことを思い・・・








会場にたくさんいらした大学の、門下の学生さんたちの心を揺さぶっているといいなぁ…と


秘かに願っていました。



















そして!


なにより、浜尾さんぽかった(笑)所は


このコンサート・・・


アンコールを含めた、3部構成になってたんじゃないですか!!ってとこでした。





最初の2曲がアンコール曲として予定して準備されていたのかな・・・3部目として・・・


最後の最後に





シューマンの“トロイメライ”を演奏してくださったのですが


小学生も弾きます、中学生も、高校生もピアノを続けている子なら


チョコっと弾けてしまう・・・そんな“トロイメライ”


多くの人に知られ、愛され、オルゴールにだってなってる曲・・・




娘も過去に何度か・・・・人前で弾いてますが・・・




こういう、弾く年齢層や高度な技量を選ばない、シンプルな曲こそが


奏でるピアニストのセンスそのもので


意志や、品性さえも映し出すのだなぁ・・・と感じました。




実は・・・


こういう曲をピアニストが弾くのって勇気のいることなのかもしれない・・・・


音楽を、ピアノをどのように自身の中にとらえ、位置づけしているかが


そのままに現れて、無意識下で表現されてしまう・・・そんな気がしてしまった1曲でありました。


その意味においても


実に浜尾さんらしい、誠実で真摯な


静かに・・・篤い・・・トロイメライを最後に聞けて


本当に満足な一夜でありました。











いつか・・・・


娘が奏でる大人の女性になってからのく“トロイメライ”を是非聴きたいなぁ・・・・と秘かに思いました。





そうそう・・・・


娘には是非、ギロックの「秋のスケッチ」を


もしもいつか、有料リサイタルを個人で開ける時が来たら


ぜひとも、アンコールの最後に弾いて欲しいと


感じました。











ギロックの「秋のスケッチ」は


幼稚園の時に、ヤマハのサマーコンサート(プチ発表会)で初めて弾いた曲なのですが


確か、小学校4年生くらいの時の、何かのコンクールの自由曲に


自ら使っていたことがあったと記憶していて・・・


その時に幼稚園幼女が奏でる感じと、4年生の少女が奏でる印象と・・・同じ曲なのに


こんなにも違うんだなぁ…・と


衝撃を受けた記憶があります・・・





大人の女性が奏でると、どんな感じになるのか・・・聴いてみたい、そんな娘の一曲であります。






























話は脱線してしまいましたが・・・










なにはともあれ・・・・


本当に素晴らしいリサイタル・・・




浜尾夕美さんに感謝です。




















 PROGRAM*





《1部】




♪ シューマン:クララ・ヴィークの主題による即興曲 作品5




♪ ブラームス:ピアノ・ソナタ第2番 嬰ヘ短調 作品2






【2部】




♪ クララ・シューマン:ロマンス 作品11-3



♪ シューマン:ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調 作品14








【アンコール】


♪ クララ・シューマン:4つのつかの間の小品 作品15より 第1集 ヘ長調




♪ クララ・シューマン:ロマンス 変奏曲 作品3




♪ シューマン:トロイ・メライ












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