階級格差の是正

階級は再生産されます。「階級の再生産」とは、親の属する階級の文化資産に基づいて、子どもの価値観、美意識等が形成され、「同じ階級に属するようになるという社会的な現象」(「ディスタンクシオン」ブルデュー)のことです。これは社会が成立してから連綿と続く現象だと思われますが、昨今、階級格差と呼ばれて問題となっています。
 階級、格差という言葉を使われるとき、明らかに階級の順序付けが行なわれています。クラシック音楽を聞きワインを飲む「上流」階層が、演歌を聞いて焼酎を飲む労働者階層より上であるとするのはなぜでしょうか。それは前者の階層の価値観に基づく視点で、順序付けを行なっているからです。また、これらの言葉は必ず否定的に、つまり階級格差は悪であるという論理の中で使われます。つまり、階級格差について論じる人は、暗に「階級格差は、全ての人が上流階級に入ることによって解消されねばならない」と主張するのです。私たちは、ある特定の階級の価値観に囚われています。