こんにちは
いつも元気だねとスタッフに言われ、素直に喜んでいいものか迷うお年頃な上地です
最近は昼間は半袖で過ごせるくらいのお天気とても快適です
またまたやってきました
わんちゃんのフィラリア予防のシーズンです
去年もフィラリア症についてはお話ししましたが、毎年のことながらわんちゃんにとっては
大切な予防の一つなので、またまたお話ししちゃいます
まず、フィラリア症について簡単にお話しします。
フィラリア症とは蚊に吸血されることで感染する寄生虫が、最終的に心臓や肺の動脈に
寄生し、様々な症状を引き起こす病気です。
少しずつ症状が進む場合もあれば、突然死することもあります
フィラリアの予防は薬を飲んでいれば感染しないと思われている方もいるかもしれませんが、
実は蚊に刺されることによりフィラリアの幼虫が体内に入った場合、その幼虫を薬で駆虫して
フィラリア症になることを予防します。
例えば、4月に蚊に刺された場合は5月の薬で、8月に刺された場合は
9月の薬で駆虫するという仕組みです。
なってから1か月後まで、つまり、5月から11月までとなります。
蚊がいなくなっても薬を飲ませるのはこのような理由からで、飲ませ終わりの時期が
とても大切になります。
次にフィラリアの成長の過程ですが、
フィラリアに感染している犬の体内にはフィラリア成虫と、
成虫が産んだ子虫が血流にのって体中のいたるところにいます。
その子虫は蚊が吸血したときに蚊の体内に入り、
約2週間で感染能力のある感染幼虫にまで成長します。
※平均気温が15~20℃を超えないと、子虫は蚊の中で成長できず、
蚊も吸血を行いません。
感染幼虫を持った蚊がほかの犬を吸血すると、
幼虫が皮膚から侵入します。
犬の体に入った幼虫は2~3ヶ月かけて皮下、筋肉、脂肪内で成長し、
2センチ程度の体長になります。
※予防薬の効果があるのはこの段階までとなりますので、投薬の間隔は2か月以上
あけてはいけません。
その後、血管に侵入して心臓や肺動脈に寄生し、
さらに成長し続け3~4ヶ月後、成虫となり子虫を産み始めます
予防薬
フィラリア症の予防薬には様々なタイプのものがあります
錠剤、チュアブル、スポット剤、注射剤
注射剤は副作用が強いという理由から最近はあまり使われていません
錠剤の中にも薬品の成分がいくつかあります。
当院ではイベルメクチンという薬剤成分のものを使用していますが、コリー系の犬種には
脳に神経障害を与える危険性があることから、ミルベマイシンという薬剤成分のものを
使用しています。
フィラリア症はきちんと予防薬を飲ませることで、防げる病気です。
決まった日に飲ませるのを忘れてしまったという場合は、気づいた時点でご相談ください。
ただいま、1年間で一番診察が混み合う時期となっております。
診察、お会計などお待たせしてしまうこともございます。
大変ご迷惑をおかけしますが、ご理解、ご協力をお願いいたします。