みなさまこんにちは![]()
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看護師の南雲です。
すっかり春ですね![]()
春になると毎年何かを始めたくなり、ずっと興味があったものを始めてみるのですが、いつも三日坊主で終わってしまいます![]()
今年こそは継続できるようしにしたいと思っています![]()
さて、春といえば!
忘れてはならないのがフィラリア症です。
フィラリア症とは犬糸状虫症(いぬしじょうちゅうしょう)ともいって、心臓にフィラリア(犬糸状虫)が寄生して発症する心臓病です。
犬糸状虫よりフィラリアといった方がなじみがあると思いますのでこれより先は「フィラリア」で統一することにします。
まず、どのようにフィラリアに感染するのでしょうか?
フィラリアに感染している犬の血を蚊が吸う
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フィラリアが蚊の体内で感染能力をもつ子虫へと成長する
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その蚊がフィラリアに感染していない犬の血を吸う
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吸血する際蚊の口先からフィラリアの子虫が出て、体内に侵入
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フィラリアに感染
フィラリアは大きくなると白くそうめんのような体に成長し、オスで10~15cmメスで20~30cmになります
最終的に心臓に寄生しますが、
子虫は0.7mmと非常に小さく(産まれてまもない子虫は0.25~0.3mmという小ささ!!)、血流にのって体中のいたるところに存在しているのです。
フィラリア症になるとどんな症状がでるのでしょうか?
ほとんどが慢性的な経過をたどることになります。
進行の程度は寄生しているフィラリアの数と犬の大きさに関係しますが、通常数年かかります。
咳が出る、ごはんを食べているのに痩せてしまう、腹部が張っているという症状がではじめたら要注意です!!
慢性的な症状に加えて、突然真っ赤な尿がでたり、呼吸困難、虚脱におちいり死にいたるというような急性の症状もあります。
フィラリアの予防
フィラリアは蚊によってうつります。
よって、あまりお外に出ない子でも室内に蚊がいればうつります。
フィラリアの予防はまず血液検査をし、フィラリアに感染していないことを確認してから投薬開始となります。
投薬は1ヶ月に1回。
当院では5~11月の期間の投薬を推奨しています。
ここで、よくある質問。
去年検査したから今年は検査しなくてもいい?
→必ず検査は受けてください!
昨年検査して毎月お薬をのませていても、投薬し忘れや投薬しそこない、投薬間隔のあきすぎ、体調不良時の投薬による効果不十分などの可能性があります。
また、2010年の冬以降に生まれたわんちゃんは蚊にさされている心配がないので血液検査は必要ありません。
もうひとつ、すずしくなってきたころに多い質問。
もう蚊を見なくなったから投薬しなくてもいい?
→11月まで(投薬開始の時期によっては12月までの方もいます)しっかりのませてください!
フィラリア予防薬は、フィラリアの子虫を退治する駆虫薬です。
しかも4月に感染した分は翌月の5月に、5月に感染した分は6月にといったように、感染した1ヶ月後にお薬で退治することになりますので、すずしくなってからも投薬が必要なのです。
つまり、11月の投薬は10月に感染した分の駆虫なのです。
駆虫薬の効果も1ヶ月持続するわけではなく、投薬直後しか効果がありません。
1ヶ月分の寄生を1回の投薬で駆虫するということです。
フィラリア症は予防できる病気です!
毎年血液検査をしてしっかり予防していきましょう!!
最後に、フィラリア予防の時期は1年で1番動物病院が混みあう時期でもあります。
わんちゃんの出入りがかなり激しくなります。
わんちゃん同士のトラブルや事故を避けるためにもリードをしっかりとつけてわんちゃんのそばを離れないようにしてくださいね。
ご協力お願いします!