🟦 GAP ロゴ比較(2010年炎上事例)

 
 
Spire Regularフォント(Ann Pomeroy)
Ann Pomeroy(アン・ポメロイ)は、人気のデザイナー。
細身で縦長のセリフ体。クラシックで高級感があり、青いスクエアとの組み合わせで「GAPらしさ」を強調。
 
 
 
新ロゴ(2010年)Helvetica(太めウェイト)
Laird & Partners社がデザイン
サンセリフ体の代表格。汎用性が高いが、
旧ロゴの個性や歴史的文脈が薄れたと批判された
 
 

🔹 批判意見と内容

1. 一般ユーザー(Twitter・Facebook)

  • 批判ワード例:「ダサすぎる」「Microsoft Word感」「なんで変える必要があるんだ」

  • 行動

    • Twitterでパロディアカウント「@GapLogo」が登場し、新ロゴを揶揄

    • 好きな文字列を新ロゴ風に自動生成するジョークサイトが拡散

    • Facebook公式ページに「昔のロゴに戻せ」など批判コメントが1,000件超(別報では2,000件超)

2. デザイン・マーケティング関係者

  • 指摘内容(ニューロマーケティング調査より)

    1. 「P」の右上に置かれた青四角が文字認識を阻害

    2. 鋭いエッジが心理的に不快

    3. 書体が汎用的すぎてブランド独自性を喪失

    4. 黒文字+小さな青四角でコントラストが弱まり視認性低下

3. メディア(新聞・テレビ・ネットニュース)

  • 見出し例:「インターネットがGAPの新ロゴを殺した」「1週間で息絶えた新ロゴ」

  • 論調:ネット世論がグローバル企業の意思決定を覆した象徴的事件として報道

4. ブランド戦略の専門家

  • :サイバーエージェント・須田伸氏

    • 「もしGAPが消費者にとってどうでもいいブランドなら、そもそも話題にならなかった」

    • 騒動は結果的にブランド価値を再認識させた、と評価

🧩 批判の特徴

  • 感情的反発:「愛着あるロゴをなぜ変えるのか」という保守的心理

  • 美的評価:新ロゴのデザイン要素(フォント・配色・形状)への不満

  • 不信感:批判後に始めたクラウドソーシング公募が「話題作りの茶番」と受け取られ炎上加速

この事件は、「ブランドの象徴を変えるときは、既存ファンの心理的コストをどう扱うか」という教訓として、今もデザイン界隈で語り継がれています。

 
 

2010年10月11日、GAPは新ロゴ発表からわずか1週間で撤回を決定し、

社長マーカ・ハンセン(Marka Hansen)が公式声明を出しています。

その要旨はこうです。

「今回のプロセスから多くのことを学びました。私たちのやり方が間違っていたことは明らかです。私たちはネット上のコミュニティーとうまく付き合う機会を逸していたことに気づきました。今回のプロジェクトは、内容、時期ともに不適切でした」

 
 
オマケ
私(ブログ主)が考えた。GAPのダサいロゴ。炎上しろ!笑
でも、幼児が喜びそうな色使いでしょ?笑