✨視力を失った少年・智の言葉とその強さ

九歳の福島智(さとし)が、眼圧の急激な上昇により視力を失う前、苺の水分量まで気にするほど水を避けていた姿が印象的だった。医師や看護師が飲み物をすすめても頑なに拒み、顔はまるで干からびたミイラのようになっていった。

それほどまでの苦しみの中でも、泣きながら耐えていた彼に、病室の人々が寄ってきて「神様にお願いするよ」と声をかける場面は、まるで祈りのようだった。

 

それでも手術は実らず、智の両目は見えなくなった。親としては、ただただ「かわいそうやなぁ」と思うしかなかったが、本人は違った。祖父が泣いていたことを知った智は、病院の地下に向かい電話でこう語った。

「お祖父ちゃん、泣いてもしゃあないよ。 世界一の先生でもあかん時はあかんねん」

さらに彼は言った。

「悲しんで泣いてる暇があったら、 これからどう生きてくか考える方がええやろ? 僕は大丈夫やから」

この言葉を聞いて祖父はさらに涙を流したという。

 

普通の大人でも受け止めきれない現実を、まだ小学生の少年が静かに乗り越えていく姿は、周囲の大人にとって衝撃だった。母として、親が言うのも何やけど「すごい子やな」と思うしかなかった。

 

今、彼は、世界初の常勤の大学教授である(東京大学)

🧠点字とコミュニケーション

智の母・福島令子は、この経験を経て「指点字」という触れて読む点字コミュニケーション法を考案。智さんとのやりとりを可能にする手段を模索した結果、生まれたこの技術は、視覚障害者の可能性を広げた。

 

😨 急性緑内障発作は、まさに“目の救急事態”とも言えるほど、突然発症し、放置すると数日で失明に至る可能性もある非常に危険な病気です。

🍵雑談:視覚と味覚の関係

ところで、視力を失った人の中には「味覚が鋭くなる」という声もある。香りや舌触りに集中することで、味を立体的に感じるようになるとか。フランス料理の世界では、視覚を遮って食事する“ダイニング・イン・ザ・ダーク”というイベントも人気。

 

智くんの苺の話を思い出すと、食べるという行為も五感のバランスが問われるなぁと実感する。

 

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福島智の生い立ちを描いた映画

『桜色の風が咲く』