皆さまこんにちは。


さて、気を取り直して。 


『夜明けの光芒』千秋楽です。

公演期間が短すぎませんか💦?

 

 

壮大なる逃亡劇

 

『大いなる遺産』の本について幾度となく記事を投稿しつつ、

半ば強迫観念で一気読みしたため、

特に疑問を抱くでもなく読み終わったわけですが… 

超・歴史(社会科)音痴の私が娘から教えられた話…

 

昔のオーストラリアは、イギリスのいわば“壮大なる流刑地”であって、

おそらくマグウィッチはそこから逃亡してイギリスに戻って来る。

その距離は日本の流刑の比ではなく、この事だけでも、ピップに会いたい一念がどれだけの執念だったかがわかる。

 

なるほど…そんなこと考えもしなかった。

地球儀を見るまでもなく、確かにこれはもの凄い逃亡劇です。

 

新潮文庫版の巻末に掲載されている地図。

 

公演では省略されていた、ピップとハーバートがボードを漕いでテムズ河口まで行く計画をしていたことを図解する地図。

 

著書で、ピップはハーバートとテムズ河口までボートを漕いで、

エイベル・マグウィッチを汽船に乗せて逃がそうとしました。

たったこれだけの距離でさえ到達できず、途中で阻まれてしまうわけですが…。

 

そのマグウィッチが逃亡してきた流刑先。

 

◆Wikipediaより

流刑は古くからある刑罰で、

中国の律令制度では死刑に次ぐ重罰。

日本の律令制度でも採用され、

都の京都を中心とした畿内からは

四国や九州、あるいは関東、東北か、

さらに南西諸島、隠岐、佐渡、

伊豆諸島などが遠流とされた。

イギリスはアメリカ大陸の植民地経営を

進め1717年以来流刑地としていたが

アメリカの独立後は流刑植民地として

南アフリカを選んだ。

しかし南アフリカは移送された囚人の

多くが病死するなど適応が困難で、

オーストラリアが新たな流刑植民地として選ばれた。

  

一言に「流刑」といっても、日本の流刑なんて比較にならない程の距離。

 

飢える脱獄囚マクヴィッチは、ピップから食材を恵んで貰い、

鎖を切るためのヤスリを持ってきてもらった恩を深く覚えていて、

成功して得た財を彼に託そうと思いながら思いが募り、いつしか“息子”と呼ぶ程に…

逃亡し絞首刑になる覚悟までしてピップに会いに行くなんて…。

 

昨日は最期の場面でウルルときました😢

原本やその歴史背景を知ることで

観劇の感動や視点が変わってくると感じました。

著書では、ピップの前に現れたマグウィッチはかなり醜悪に書かれていて、

それを見たピップが身震いして嫌悪する様子が描かれていました。

公演でそこまで書くと、その後に回収する時間が足りないのかなとも思いました。

 

 

胸キュン作品

 
胸キュン作品」
 
…これ、ヅカ友さんも仰っていましたが、私も本当にそう思いました。
 
「エステラ、エステラ、エステラ!」
 
…と、ひたすら思い続けて、見ているこちらが辛くなるほど叫び続け、
ずっと恋し続けるありちゃん
…じゃなくてピップ。
その恋する心はずっと子供の頃のまま。
 
しかも。
背の高い立派な青年紳士になったありちゃん…じゃなくてピップに対する、
エステラの瑠璃花夏さんが…
小柄で❗
この身長差がたまりません。。。 
 
あの長〜いキスシーンも、
最後にハグし合う時も、
大人になったピップの広く逞しい胸に、
(ありちゃん、女性なのにごめんね)
これから世界を知ろうとしている、
華奢で壊れてしまいそうなエステラが
スッポリと埋もれる、という…
 
ハグする時も、キスするときも、
ありちゃん…
じゃなくてピップが(しつこい)
しゃがまなくてはいけない
という…
これですね、この身長差がたまらない
…と思ったのは私だけではないはず✨
 
男役と娘役コンビの身長バランスはよく言われるところですが、
ありちゃんに関しては、
あの少年っぽさと男性的な感じの間にある
ギャップ”を絶対に残して欲しい…
少年がそのまま大人になったような味
が出せる男役さんって貴重です。
暁千星さんはまさにそう。

エステラを包み込むピップが、大きいけれど少年なのです。

だから、背の高い娘役さんではなく小柄な娘役さんと並んだ方が、
その娘役さんにとってはキュンとさせる可愛らしさが一層増して、
ありちゃんにとっては、その魅力を余すところなく発揮できるのでは✨
…などと勝手に感じてしまいました。
 
一人の女性を一途に思い続ける
純粋でまっすぐな青年
葛藤しながらも恋が成就せず苦しむ
 
東京の師匠ヅカ友Sさんが言われていた
ありちゃんに良く合うとても良い作品」というのはこういうことか❗
…と染み染み、流石です✨
似合いますよね、このような人物。
 
ありちゃんへ。
老若男女とわず、劇場の観客は皆、
胸キュン”で帰っていると思います😆
 
宝塚の恋愛物”でここは大切な部分だと思います。
もし、たとえそれが今回のようなハッピーエンドでなくても、
観客は“非日常”を楽しみに来ているので、話の中に互いの“”が入っているだけで、
宝塚の舞台を観た甲斐がある、そんなことなのかなと。
 
 

「あ」始まりの歌

 
「あの〜日〜見た 一輪の花…」
この切ない旋律の歌。
ピップがエステラを思う場面によく合う物悲しい旋律で、何気に涙を誘います。
 
その「あの日」の「あ」始まりの部分が、
歌上手なありちゃんも、乙華菜乃さんも、
ビミョ〜に不安定になりがちでした。
4回ともそう感じる時が👀…
「あ」始まりが難しいのか、あの出始めの一音が出しにくいのか、
「あ」とその音律の相性が悪いのか?
専門家でも何でもないのでよくわかりませんが、とても発声しにくそうだと感じました。
 
すみません、余談でした😜
 
 

輸出のススメ

 
このような身長差ギャップの胸キュン作品は、
もしかすると外部の公演でもウケるのでは❔と思いました。
背の高いイケメン(←ココ大事)俳優さんがピップを演じ、
エステラを小柄な美人さんが演じる。
そして、ミス・ハヴィシャムには涼風真世さんとかどうですか!?
絶対に観に行きます👍
 
良い作品は外部にも“輸出”して話題にして欲しいです🎵
 
ありちゃんに合った胸キュン作品、
他にどんな候補があるかなぁ…
まだまだ浅歴なのでよくわからない🤔
 
しばらく観劇がないので、溜まった録画の整理でもしながら、
想像を膨らませて楽しみたいと思います😊
 
🌟お読み頂き有難うございました🌟

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