皆さまこんにちは。

 

先日からスカステで放送されている

『BONNIE & CLYDE』

 

配信に魅了され、勢いでチケットを入手し初めて御園座へ遠征したこの作品🚄


作品のBlu-rayは発売終了間際に購入済み…でも、録画は必須😁

何故なら、用事をしている時のBGMにもなるから✨


…それ程に素晴らしい作品でした✨

 

NOW ON STAGE が録れていたので観ていたら、咲城けいさんが、

「(映画は)凄く残酷で…」と仰っていて。

自分は映画版を観たことがないなぁと思い、Amazonプライムで視聴してみました。

 

名作映画の舞台化といえば、

『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』宝塚版。

望海風斗さんと真彩希帆さんの美声に加え、彩風咲奈さんの名演技。

雪組の実力を垣間見る素晴らしい作品…

からの、映画を観たときの感想は…。

 

…かなり苦手💧

あれは娘に見せたくない💧

女性の扱い、その地位の低さといい、全体を通して暴力的でもあり、

時代背景からして仕方がないとしても、性描写も含め、私にはちょっと無理でした。

 

きっと舞台化するからにはジェンヌさん達も観ているはず…と思うとあれはキツかっただろうなぁ。

つくづく小池修一郎先生の脚本力は凄いですね 。

 

 

映画『俺達には明日はない』 

 

この作品の原題は、

『BONNIE AND CLYDE』

 

冒頭、彼等の写真映像の後に映ります。

 

 

日本語での題名、

『俺達に明日はない』

 

『BONNIE AND CLYDE』と意味のつながりはなく。

宝塚版では、ボニーの名前が先にきているのは「語呂が良いから」と説明する場面がありましたね。

 

日々の生活に飽き飽きしていたボニーが車を盗もうとしていたクライドに出会ってしまう。

スリルを味わう中で犯罪に手を染め、悪事を繰り返すうち後戻りしたくなる時も。

「帰りたい」…ママの元へ。

でもママはそれ程優しくはない…。

 

映画では冒頭で出会う一人の少年を伴い、途中からバック&ブランチと合流して5名での逃避行。

実物のクライドは同性愛者であったといわれているそうで。

俳優のウォーレン・ベイティがその演技を拒否したため、

映画の中では不能ゆえにボニーを避ける、といった設定でした。


映画の作品について調べてみると…

 

■『BONNIE AND CLYDE』

1967年度のアカデミー賞では作品賞を含む10部門にノミネートされた。

そのうちエステル・パーソンズ(ブランチ役)が助演女優賞を、バーネット・ガフィが撮影賞をそれぞれ受賞した。映画でボニーを演じたフェイ・ダナウェイは一躍知名度を高め、マイケル・J・ポラードと共に英国アカデミー賞の新人賞を受賞した。


また、日本では1968年度のキネマ旬報外国映画ベスト・テン第1位に選出された。

 

クライド /ウォーレン・ベイティ

ボニー   /フェイ・ダナウェイ

バック   /ジーン・ハックマン

ブランチ /エステル・パーソンズ

C・W・モス/マイケル・J・ポラード

 

■アカデミー賞

助演女優賞 エステル・パーソンズ

撮影賞 バーネット・ガフィ

 

◆ノミネート

作品賞 ウォーレン・ベイティ

監督賞 アーサー・ペン

主演男優賞 ウォーレン・ベイティ

主演女優賞 フェイ・ダナウェイ

助演男優賞 ジーン・ハックマン

マイケル・J・ポラード

脚本賞 デヴィッド・ニューマン

ロバート・ベントン

衣装デザイン賞 セオドア・ヴァン・ランセル

 

■英国アカデミー賞

新人賞   フェイ・ダナウェイ

新人賞   マイケル・J・ポラード

 

受賞も含め、大変に話題となった作品だったことが伺えます。

 


ブロードウェイから宝塚へ 

 

映画『俺たちに明日はない』
公開:1967年 アメリカ映画
監督:アーサー・ペン
脚本:デヴィッド・ニューマン/ロバート・ベントン
出演:ウォーレン・ビーティ/フェイ・ダナウェイ

 

ミュージカル『BONNIE&CLYDE』

2009年:アメリカサンディエゴで初演

脚本:アイヴァン・メンチェル
作曲:フランク・ワイルドホーン
作詞:ドン・ブラック

2011年にブロードウェイへ進出。

クライド役・ジェレミー・ジョーダン

ボニー役・ローラ・オスネス

 

●​​​​​ミュージカル『BONNIE&CLYDE』日本
日程:2012/1/08〜1/22 青山劇場(東京)
   2012/1/28〜1/29 新歌舞伎座(大阪)
上演台本・演出:田尾下哲
脚本:アイヴァン・メンチェル
作曲:フランク・ワイルドホーン
作詞:ドン・ブラック
出演:濱田めぐみ/田代万里生/岡田浩暉/白羽ゆり/藤岡正明・中河内雅貴(ダブルキャスト)/中山昇/芝崎健太/戸室政勝/ヨウスケ・クロフォード/徳垣友子/家塚敦子/保科由里子/宇野まり絵/明星真由美/岸祐二/つのだ☆ひろ/戸井勝海/池田有希子/木場勝己

 

宝塚歌劇雪組

『凍てついた明日

 -ボニー&クライド-』
日程:1998/10/9〜10/19 宝塚バウホール
   1998/10/24〜11/1 日本青年館
脚本・演出:荻田浩一
作曲:高橋城
出演:香寿たつき/月影瞳/安蘭けい/楓沙樹/汐美真帆/貴咲美里/矢代鴻/京三紗
 

宝塚歌劇雪組

『凍てついた明日 

 -ボニー&クライドとの邂逅-』
日程:2008/5/24〜6/22 宝塚バウホール
脚本・演出:荻田浩一
作曲:高橋城
出演:凰稀かなめ/大月さゆ・愛原実花

 


そして2023年の雪組公演 


宝塚歌劇雪組『BONNIE & CLYDE』


彩風咲奈さんと夢白あやさん、和希そらさんのビジュアルが最高だったことに加え、

フランク・ワイルドホーン氏の作曲が効いて、この数々の名曲無しには成り立たない作品。

 

一度聴けば耳について離れない曲。

「♪この世界は俺を忘れないだろう」

   …♪〜

 無駄に過ぎた人生

 ここで俺達は取り戻す

 二人の名前を この世界に深く

 刻み込む日は近い

 

この曲を始めとして、

挿入曲がとても素晴らしかった。

 

一度犯罪に手を染めてしまった彼等には逃げるしか道はなく…映画でもこの台詞。

「初めのうちは

    世界を征服したみたいだった…」

「もう終わりね。逃げるだけよ」

 

今日さえどうなるかわからない「俺達」

に「明日など無い」んだ…

そんな題名。


ひたすら逃げ続ける。

 

最後は雨のように銃弾が降り注ぐ中、車諸共に全身蜂の巣となって凄惨な最後をむかえる二人。 


そんな風になる前に、立ち止まれなかったのでしょうか😢

 

どうせその名前を世界に刻むなら、悪事ではなく何か平和的なことで成し遂げられていたら…
いずれは“死”…と覚悟するならば…せめて悪虐の限りを尽くす前だったら、
もっと良い意味での偉大な事ができたかもしれないのに…なんて思ったり。
 
そういえば私が十代の頃の話ですが…
失恋した同級生から、この世の終わりかのように悩みを相談されたことがありました。
まだ恋愛経験が無かった私ですが、こう答えました。
 
「身に何が起こったかはわからないけど、
“死”ぬほどのことはないのだから。
生かされているうちは、人間って簡単には死なないし、死ねない。
しかも他人が原因のことで生死に関わるようなことは、ない✋(人のせいで自分で自分の人生を壊すなんて、そんなバカなことはない、と言いたかった)」
と。(なんと偉そうなことを…)
 
それを聞いた彼女は、
「憑き物が落ちたみたいに心が軽くなった」と言って前を向いて進んで行きました。

その後、会うたびにその時のことを感謝されます。
…◯十年も前のことなのに😅
 
死を覚悟するぐらいなら何でもできる。

『俺達に明日はない』の壮絶な場面のあと狙撃した人達が恐恐と近づいてくる…
あれだけ撃ったのだから生き返るはずがないのに…
それだけ、バケモノのように恐れられていたのでしょう。

そしてすぐに字幕。
その後の余韻など必要ない、もう終わったのだから…ということかな。

全員でカラッと歌い飛ばし、必ず丸くおさめて幕を閉じる宝塚の舞台は、
観る人に希望を与えてくれて素敵だなぁと思うのでした。
 
🌟お読み頂き有難うございました🌟

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