皆さまこんにちは。
「タカラヅカQUEST-宝塚歌劇を創る人たち-#10「装置・背景・幕」」
を視聴しました。
モノ作りが大好きな私には、とても興味深い内容でした✨️
インタビュー対象は、株式会社 宝塚舞台の現場スタッフの方々。
宝塚大劇場に併設された制作場で作業。
1/40のデザイン画を元に制作されるのだとか。
先日、『ベルサイユのばら』を最前列で観たときの、
豪華絢爛な舞台美術の感動…
脳裏に焼き付いて、忘れられません✨️
◎装置係
■藤本幸彦さんのお話
装置係のお仕事は…
・大道具の基礎の部分
・土台作り
・木で枠を作ったりコマ付きの台
・規模…16人現場
8人ずつの2チーム。
演出家や装置家のイメージに合ったものを作ることを心がけている。
資料は1/40なので、それに基づいて40倍に、床におこして土台作りをする。
◆平面図を立体に…ポイントとこだわり
・演出家や装置家といったデザイナーの
意向に沿った道具制作ができているか
・作った道具は千秋楽を迎えたあと、
東京に向けてトラックに積み込むため
2700ミリの高さにおさめる
→作る時に工程の中で落とし込んで、
作る前から考えながら進めていく
特に…
『Tiara Azul -Destino-』
での、南米の引き枠…
→横から見ても斜めから見ても斜め
なので、平面におこしたとしても
実際には3Dで立ち上げていかないと
いけないので苦労しました。
どのようにすれば一番簡潔に、
そして軽く作れるのか、
楽しみながらやっています。
◆劇場に制作場併設のメリット
・道具的な公演トラブルがあったとき、
すぐそこでアプローチができる
・大劇場から東京への入れ替え作業の
出し入れがしやすい。
(次公演の道具をすぐに入れ替えられる)
◆宝塚歌劇ならではの装置の特徴
・他の演技に比べて多く用いられている
「からくさ」
今回の場合、デザインの中に唐草を混ぜることで、ティアラアーチが出しやすい
◆最も達成感を感じる瞬間
・色がついていない形で作成したものに
色がつき、光が灯ったとき、
良い道具だなぁとチームで感動を
共有します。
□大階段について
大階段が初めて登場したのは
1927年
『モン・パリ』16段
1954年
『春の踊り』星組雪組
宝塚歌劇40周年に合わせて40段。
客席から歓声があがった。
1957年
『モン・パリ』雪組
レビュー30周年の記念上演。
この時は50段!?
1958年
大階段が大きく進化
それまではカーテン前の芝居の合間に急いで組み立てていた。
→エスカレーター式吊り込み階段
現在はコンピューターの自動制御によって、およそ2分でセットが完了!
26段
全高4.29m
1段あたり奥行き23、高さ16.5
◎背景係
■阪本展史さんのお話
背景係のお仕事は…
・風景や街の絵
・大工が作った木枠の着色
・スチロールによる造形物
チームは14人
公演中に次公演のものを、だいたい1ヶ月で制作する!
◆背景の作業工程
・マス目状に描いてあるものを、
先にチョークをつけた棒でアタリを
つけていく
・地色をベタで塗る
・あらかたな状態を作り、
再びチョークでアタリ直し、
形を整えて仕上げていく
◆背景の制作ポイントやこだわり
・装置家のデザインを40倍の大きさに
するためデザインに限りなく近づける
・明かりを用いることで色が飛んで
しまうことがあり、
それを考慮しながらやっていく
・近くからでは全体のイメージが
つかめないので、完成に近づくに
従って遠くから見るように
◆『記憶にございません』の舞台で見てほしいところ
・特にスチロール造作
…レリーフや天井など見てほしい!
◆最も達成感を感じる瞬間
・観劇した人に楽しんで観てもらえる
よう、劇中で印象に残る場面(の一部)
として観てもらえたら嬉しいです。
◎舞台幕係
■東恭正さんのお話
舞台幕係のお仕事は…
・舞台全体の布関係、縫製
→1ヶ月強の制作期間
チームは3人
◆「幕」とは?
・ドロップ幕
・ふりおとし
・ふりかぶせ
(一瞬にして隠したり場面を変える幕)
・ドレープカーテン
和物では…
・暖簾、幔幕(まんまく)、のぼり、
など
◆縫製時に気をつけていること
・ミシンをかけるときの引っ張り加減
→上下の布の引っ張り加減を上手く
しないと、シワになったり長さが
変わってしまう
・布の種類によって引っ張り方を
変えなければいけない
●手縫いも行う
・カーテンが開く仕掛けの丸カンや
ヒカリレール(?)のナスカンを
丈夫で強いタコ糸などでしっかり
縫い付ける
・ひだ取りのカーテンは、生地が
分厚いと合わせたときにミシンの針が
通らないので、手縫いとなる
狭い制作場なので、大きいものを作るとき、分厚い生地、伸縮性のある生地は難しいです。
◆最も達成感を感じる瞬間
・大きなドレープカーテンは、
実際には作業場では見られないので、
舞台に吊ることで華やかさが出て、
照明があたり、生徒達の演技によって
“豪華絢爛”なものとなる…
その瞬間を見たとき!
◉ひろ香祐さんと澪乃桜季さんのお話
・ディミトリの背景に感動!
…これ、毎回感動の、
本当に度肝を抜く演出でしたよね。
・舞台の盆とせりについて
「舞台稽古でせりが上がる演出の際は、
少しでも近すぎるとスタッフが
飛んできて教えて(注意して)くれる、
安全を守ってくれている」
「今回の『Tiara Azul』では、
大道具のティアラの星が8個!」
…舞空瞳さんが8作目ということなのだそうです。
愛ですね✨️
そして背景にある太陽の目❗
動くそうですが、皆さまお気付きになりましたか?
私は大劇場で一度きりの観劇だったので、気付きませんでした💧
東京で数回、観劇予定です。
舞台装置、大道具、幕…
しっかり見なきゃ!
楽しみです😊✨️