我が子同然の愛犬はいつまでも可愛いもの。 しかしその成長は早く、いつの間にか「シニア犬」 「老犬」と言われる年齢に。
人間同様、体や行動に変化が表れ、病気の心配も増します。 元気で長生きしてもらうには、老化のサインを見逃さず、年齢や体調に合ったケアをしてあげることが大切です。
では、いつから「老犬」なのか?
犬種や大きさによって多少の幅はありますが、一般的には7歳以上を老犬期と呼びます。
一般社団法人ペットフード協会の平成28年 全国犬猫飼育実態調査によると、犬の平均寿命は、全体で14.36歳。 30年前に比べ、なんと倍近く伸びているとか。
さらに飼育されてる犬全体のうち7歳以上は56.8%に。 半数以上は老犬ということになる。
昔は家の外で飼われている犬が大半でしたが、今はほとんどが室内飼いに。
総合栄養食と表記されるペットフードが普及したことも大きですね。 でも一番は、動物医療の発達。診断技術の向上はもとより、以前なら治らなかった病気が治るケースも増えてきました。 結果、長生きする犬が増え、老犬期を過ごす犬も多くなった、ということです。
ちなみに、前述の調査によれば、超小型犬の平均寿命は15.01歳、小型犬が14.09歳に対
し、中・大型犬は13.73歳と短い傾向に。 グレートデーンやセントバーナードといった超
大型犬は、10歳に満たないケースも多いとか。
体格が大きい割に心臓や肺が小さく、そのため低酸素状態にさらされてることが多く、体に負担がかかっていることも、小型犬に比べて短命な理由の一つと言われています。 その分、老いていくスピードも早いという。
では、老犬になるとどんな老化現象が現れるのか?
犬の老化を見極めるチェックリスト
(老化チェックリスト)
1 白い毛が増えた、毛が退色した。
2 目が白濁している。
3 イボなどできものが増えた、出来やすくなった。
4 痩せた、太ったなど、体重が変化した。
5 お尻や脚が細くなった。
6 口臭がきつくなった。
7 食欲が落ちたるムラがあったりする。
8 後脚の歩幅が狭くなり、トボトボと歩くようになった。
9 呼びかけに反応しなくなった。
10 遊びたがらなくなった。
11 以前より甘えるようになった。 あるいは、触られるのを嫌がったり、怒ったりしやすくなった。
12 おねしょなどトイレを失敗するようになった。
13 夜になると遠吠えをする。
14 意味もなくグルグル回る歩き方をする。
リストの4つあてはまると軽度、5〜9つあてはまると中度、10以上あてはまると重度。 特に、2 9 12 13 14 は、要注意!
老化が引き金になって起こる病気も
老化のサインは、「体」と「行動や運動機能」の変化として現れる。
チェックリストの1〜7
白い毛が増える。目が白内障で白くなる。筋肉が落ちて足腰が細くなる、 口臭がする・・・。 人間の老化現象と同じように、犬も見た目や体に老化のサインが現れる。
単なる老化現象だけでなく、老化が引き金になって起こる病気もある。 老犬になればなるほど、日々のボディチェック、ボディケアが大切です。
ブラッシングや歯磨き、爪切り、目ヤニや涙やけを拭き取る目周りのケア、肛門腺や陰部など、各部の状態をチェックしながら清潔に保つ。 そのときに、しこりなどができてないか、毛や皮膚の状態に異変がないか、触ると痛がったりしないかなども確認する。 その為には、若い頃から何処を触られても大丈夫なように、ならしておくことも重要だ。
生活や行動にも変化
( 行動・運動機能の変化 ) チェックリスト8〜14
若い頃は元気いっぱいで楽しそうに歩いていたお散歩も、加齢とともに少し様子が変わってくる。
足腰の筋肉が弱る、関節の可動域が小さくなるなどで、歩幅が狭くなったり、トボトボした歩き方になったり。 これも老犬のサインです。
無理させたくないと思いがちだが、老犬で衰えてきたからといって散歩や運動をしないと、筋力が落ちてかえって老化を進めることになる。 さらに筋力低下が進むと、立ち上がれなくなり、やがて寝たきりになってしまう恐れも。
散歩の回数を増やして1回の距離と時間を短くする、コースを工夫するなどで負担を分散しながら、体を動かす習慣を続けることが大切。 ストレス解消にもなります。
寝ている時間が増えるのも老犬の特徴だ。 しかし、昼間に寝すぎると夜寝られなくなったり、夜中に頻繁に起きたりしてしまうことも。 運動不足や食欲減退の原因にもなる。 人間もそうですが、昼夜逆転の生活は認知障害を引き起こすこともあります。 無理をさせない範囲で、体を動かす工夫をしましょう。
食欲が落ちる、食べムラがあるなど、食の変化も老化現象の一つ。 若い頃に比べて代謝が落ちるので、太ってしまうケースもある。 年齢に合わせたフードや食材を選ぶことも大事だが、もしかしたら歯周炎で歯肉や口腔内の炎症などにより、食べ辛くなっている可能性も。
体の変化も行動の変化も、単なる老化現象なのか、そこに病気が隠れているのかの判断は難しい。 かかりつけの病院で定期的に見てもらい、病的な変化は早く見つけて対応することが大切です。
Yahooニュースより
二人の見つめる先には




