外科医の減少傾向は

実はもっと前から始まっていました。

 

 

日本外科学会の会員数は1980年頃から増加し、

1990年代半ばには38000人に達しました。

 

 

ところが、

外科学会の新入会員は1980年代の後半から減り始めています。

 

 

医師不足が社会問題になったのは

医師の臨床研修が義務化された2004年頃でした。

 

 

それまでは

医学部を卒業した新卒医師の大半は

出身大学の附属病院で研修を受けていましたが、

研修の義務化で

都市部の有名な病院などに

研修医が集まるようになり、

多くの大学病院が人手不足に陥りました。

 

 

大学病院は

関連病院に医師を派遣できなくなり、

多くの病院が医師不足に悩むようになりました。

 

 

このことから

 

「医師不足は研修の義務化が原因であり、
研修制度を元に戻すべきだ。」

 

と主張する医師もいます。

 

僕もそう思っていました。

 

しかし、

グラフから

外科医の減少は

20年前から始まっていて

研修の義務化が原因ではないことがわかります。

 

 

 

 

きみが外科医になる日

NPO法人 

日本から外科医がいなくなることを憂い行動する会

講談社より抜粋