2017年に読んだ本・漫画のまとめ(読書メーター) | とかげ日記

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【日記+音楽レビューブログ】音楽と静寂、日常と非日常、ロックとロール。王道とオルタナティブを結ぶ線を模索する音楽紀行。

下に挙げた本以外にも読んだけど。
今年はもっと読むぞー!

2017年の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:3445
ナイス数:112

神様のケーキを頬ばるまで (光文社文庫)神様のケーキを頬ばるまで (光文社文庫)感想
五つの短編の主人公達が自分自身にまとわりつく泥のぬかるみのような苦境から、小さいけれど確かで新しい一歩を踏み出す、その瞬間に涙が出そうになる。この短編集はそういった小さな救いの物語を集めたものなのだが、同時に、人それぞれの抱いている世界観の多様さを描こうとした作品のように思えた。五編の短編に共通して、作中にウツミマコトの『深海魚』という映画が登場するが、嫌いから熱烈な支持まで、この映画への見方が登場人物達の間で異なるのが興味深い。人と違う考えでも、その考えを大切にしてよいし、主張してもよいのだと安心する。
読了日:01月19日 著者:彩瀬 まる
暗殺教室 殺たん (JUMP j BOOKS)暗殺教室 殺たん (JUMP j BOOKS)感想
人気漫画『暗殺教室』公式英単語帳。袋とじで登場人物が言っているように、ジャンプ漫画と勉強というのは、なかなかない組み合わせ。単語のレベルは中3〜難関大受験レベル。暗殺教室ファンなら、ぬるっふふふと笑うような例文や企画ページがファン心をくすぐる。
読了日:01月29日 著者:久麻 當郎
スーパーロボット大戦UX パーフェクトバイブル (ファミ通の攻略本)スーパーロボット大戦UX パーフェクトバイブル (ファミ通の攻略本)感想
(ゲームの感想)このアニメのこの設定とあのアニメのあの設定が繋がるのか…! 僕がプレイしてきたスパロボの中で最もクロスオーバーが巧みなスパロボだと感じた。ラインバレルの生々しい感情がこもったセリフが好きだし、蒼穹のファフナーの悲痛な展開にも胸を切なくエグられる。デモンベインの物語の展開も興味深い。でも、僕が一番改造したのは、主人公機の次にアルト機(マクロス)なんですけどね。途中で中だるみしてプレイしない期間が続いたけれど、終盤の涙が止まらない熱い展開はやっぱりスパロボ! エンディングまで観られて良かった。
読了日:02月19日 著者:週刊ファミ通編集部
幸せになる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教えII幸せになる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教えII感想
悩める読み手に新たな考え方を提示する書として、自己啓発本に分類されるのかもしれないベストセラーなのだが、この本を当たり障りの良いキャリアポルノの類だと思ってはいけない。この本の実践は労のいることだ。「周りから好かれたい」という周囲への依存から脱却して自立しなければいけない。前著で打ち出された哲学には感銘を受けた僕も実践には高い壁があったが、本書を手に取り、アドラー心理学が唱える方法論の実践に再び踏み出したく思っている。結婚(やその他の愛のタスク)って、主語を「私は」から「私達は」に変えることだったんだね。
読了日:03月13日 著者:岸見 一郎,古賀 史健
アプローチ倫理資料アプローチ倫理資料感想
高校時代の倫理の授業で配られた副読本。高校の時はつまらなかった倫理の話も、哲学に興味を持っている今、こんなに面白い教科だったのかと感嘆する。文化について何か書く時、哲学についてある程度押さえていると書きやすいことは実感している。本書は、読みやすく的を射た解説で、世界・日本の思想史のアウトラインをつかむのに適している。
読了日:03月16日 著者:
ロードス島戦記―灰色の魔女 (角川文庫―スニーカー文庫)ロードス島戦記―灰色の魔女 (角川文庫―スニーカー文庫)感想
日本のファンタジー小説の金字塔であり、原点の一つ。原点なので古典的なRPGの設定なのだが、きめ細やかな人物描写やめくるめくスペクタクルで飽きさせない。また、文体も簡潔かつレトリカルな美文。評価はされているが、最近は『ロードス島戦記』という名前を聞くことが少なくなってきたのが気がかりだ。
読了日:03月27日 著者:水野 良
Paint it Rock マンガで読むロックの歴史 (ロックのルーツがまるごとわかる!)Paint it Rock マンガで読むロックの歴史 (ロックのルーツがまるごとわかる!)感想
特殊なコマ割りも効果線もない古くシンプルなスタイルの漫画により、ロックの歴史が人物の物語と共に語られている。ユーモアもあって読みやすく、初めてロックの歴史を学んでみようと思う人に良いのではないでしょうか。ただ、ロックの歴史といっても1970年代末までしか紹介されず、80年代以降は少し触れる程度。このスタイルで現在までのロックの歴史を語っている本があれば、僕は間違いなく買いますね。ロックの歴史で最も重要な時期は60年代〜70年代であるとはよく言われていることですが、ロックは常に現在進行形なのだと思います。
読了日:05月15日 著者:南武成
美味しんぼ (1) (ビッグコミックス)美味しんぼ (1) (ビッグコミックス)感想
食と料理を用いた勧善懲悪モノ。食についての知識がふんだんに使われている。水戸黄門のように御都合主義だが、水戸黄門と同じくストーリーの最後には主人公が「悪」を下して安心する筋書きです。
読了日:11月05日 著者:雁屋 哲
ホリー・ガーデン (新潮文庫)ホリー・ガーデン (新潮文庫)感想
入院先の病院に置いてあったので読んだ本。主人公の女性二人は、複数の男性と刹那的な関係を持ち続けていたり、不倫関係にあったりと、世間の人が眉をひそめるような生き方をしているが、その二人の生活を描く作者の視線はとても温かい。読者は皆、ヒロインの果歩のファンになってしまうだろう(僕がそうだった)。主人公と周りの人々の大小様々なイベントや日々の生活のゆったりと流れる時間が愛おしい。
読了日:11月23日 著者:江國 香織
太陽の塔 (新潮文庫)太陽の塔 (新潮文庫)感想
再読。垢抜けないモラトリアムの季節の中で描かれる、主人公が失恋してからの再生の物語。文士的な凝った文体が爆笑を呼ぶ。文体が笑いを産む点において、森見さんの右に出る者はいないのではないだろうか。僕が小説を書く際に丸々と影響を受けそうなので、今後また森見さんの小説を読むことはないかもしれない。寂しいことだけど。
読了日:12月03日 著者:森見 登美彦
スクラップ・アンド・ビルドスクラップ・アンド・ビルド感想
共感する人は少数派の小説かもしれないが、自分は共感しながら読んだ。

祖父の介護や再就職のための面接に励み、自分の身体を鍛え上げることに執心する主人公。主人公の徹底して非合理を排して目標まで突き進む直線的思考は、自分の目指す思考の方向性と一致する。僕はここまで一直線にはなれないけれども、希望がない状況の下で希望を是が非でももぎ取ろうとする主人公の姿勢に共感する。

主人公の彼女とはどうなったのか、ラストで触れていてほしかった。その点だけ残念だ。
読了日:12月06日 著者:羽田 圭介
アニメ店長 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)アニメ店長 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)感想
アニメイトの販促用漫画。緩急つけるのではなく、急急急急な島本和彦氏の熱血のギャグが冴え渡る。「物理的に無理!?ならば物理を越えればよい!!」は名ゼリフ。
読了日:12月09日 著者:島本 和彦
アオイホノオ 4 (少年サンデーコミックススペシャル)アオイホノオ 4 (少年サンデーコミックススペシャル)
読了日:12月10日 著者:島本 和彦

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