神聖かまってちゃんライブ@ZEPP TOKYO 感想 | とかげ日記

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【日記+音楽レビューブログ】音楽と静寂、日常と非日常、ロックとロール。王道とオルタナティブを結ぶ線を模索する音楽紀行。

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4月10日、ZEPP TOKYO。

神聖かまってちゃんとB.B.クィーンズのツーマンライブに行ってきた。

かまってちゃんのファンを始めてからだいぶ経つけど、初めてのかまってちゃんのライブ。

「ベイビーレイニーデイリー」から始まり、アンコールの「26才の夏休み」で終わるまで、最高のライブだった! の子自身もMCで、ひどいライブをする時もあるけど、今日のライブはよく演奏出来ていて、自分の声もよく出ていたし、と言っていた。

特に、「夜空の虫とどこまでも」は、観客をどこか遠くの深い森の中へ連れて行くような、神秘的で心の内奥に迫る演奏で素晴らしかった。「あるてぃめっとレイザー!」などのアッパーな曲では、の子の絶叫に近いシャウトとハイテンポでカオティックな演奏に、場内の熱気はうなぎ上りに増していく。ハウリング音も熱気がかき消す。

あと感心したのは、MCの時のの子のボキャブラリーの多さ。リリカルでユーモアたっぷりな言葉がマシンガンのように連続して飛び出す。普通の人が真似しようとしても真似できない芸当だ。の子以外のメンバー(特にアゴ)のユルいトークも相まって、かまってちゃんのライブではMCが肝であることを再確認した。

印象的だったMCは、の子が次のように話したこと。

ZEPP TOKYOといえば昔、ストロークスのライブを見に行ったけど退屈だった。後ろの方で体育座りで見ていた。一人で来るとそうなるんだよ。一人で来ている奴、いる?(手を上げさせる。)そういう人こそ、楽しんでほしい。

細かい言葉は違うかもしれないけど、そう言っていた。「知恵ちゃんの聖書」のPVでの子が一人で泣くふりをしながら、体育座りをしているシーンを思い出した。僕もこのライブは一人で来たのだった。

アンコールの「26才の夏休み」は圧倒的なパフォーマンスだった。他のメンバーがはけた後に、ギターをかき鳴らしながら、の子が一人で歌う。曲の終わりに近づくと、他のメンバーも戻ってきてバンドサウンドに。そこでの子が歌うのは、「君に伝えたい」の連呼。これはCDになかったバージョンだ。前もって用意されたエンディングだろうけど、アドリブのような勢いがあった。の子の思いが堰を切って溢れ出したような終わり方だった。

これからも神聖かまってちゃんは追いかけようと思っています。「レッツゴー武道館!」のMCの時に、武道館もいいけど、埼玉スーパーアリーナでライブをやりたいと言っていたの子。もしくは、対バンではなくワンマンでやりたい、おっと本音が出ちまったぜ、とおどけていたの子。人並み外れた上昇思考とその実行力を併せ持つの子と神聖かまってちゃんの行く先を見守りたく思います。物語の先には、いったい何があるのだろう。破滅は望まない。新しい何かを見せてほしい。