自主避難をしている人にお話を聞くことを始めています。
今回、お話させていただくのは、Cliffordさんです。
■ PROFILE -------------------------------------------------------------------------------
Clifford さん（ ご本人40代 夫30代 お子様 3歳 1歳 ）
（震災当時： 東京都北区 → 現在：広島県安芸郡府中町 ）
（避難 2回目）
よっこ（本人30代 夫30代 子ども 5歳 3歳）
（震災当時： 東京都 → 現在：広島県 ）
（避難 2回目）
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おはようございます。
今日はどうぞ、よろしくおねがいします^^
おはようございます。
自主避難されてる方のお話を聞くと、
何度か避難を繰り返してる方が多いのですが、
Cliffordさんは、広島に引っ越されるまでに、何度か避難されましたか？
広島が私の実家なので、
震災直後は私が産休中で自由があったのもあり、
3月半ば（2011年）から半月広島の実家に母子避難していました。
4月（2011年）に仕事復帰がありいったん東京に戻りました。
一家で避難というアクションをおこしたのは広島が初めてです。
自主避難を決めた一番の理由はなんでしたか？
避難の一番の理由は、余震の恐怖が7割で、
原発の不安が3割です。
一番の理由はやはりあの大きな地震を体験したことで、恐怖心が出てきてしまいました。
地震活動期に入りましたし、自分で逃げられない幼子を抱えては、この子たちを守り切る自信がなかったからです。
(とはいいながら、震度７を体験した東北の方たちの恐怖とは比べ物にならないのでしょうから、
震度５強の東京で「怖かったんです～」と声を大にして言うのはちょっとためらうのですが)
そうですよね。震度5強、怖いですよ。
私は震度5弱の地震だったのですが、地面全体が波打って揺れて、
建物や電線が揺れる音なのかすごかったですよ。
ガシャンガシャンって。
もっと大きな揺れの東北の方には震度5でって、たしかに言いづらいなと思いますけど。
でも十分怖かった>_<
東京は、遠方からの通勤通学が多いですから、交通網が止まったことで、
不安になった人も多いんじゃないかと思います。
母子避難は3月半ば（2011年）から半月程されたということですが、
ご家族で避難をされたのはいつ頃ですか？
一家移住は7月下旬（2011年）でした。
じゃ、一度戻られてから、わりとすぐに決められたんですね。
家族での移住を考え始めた時期はいつ頃なんですか？
家族での移住については、
3月（2011年）に半月夫と離れて暮らしているとき、電話でなんとなく話してはいましたが、
実際決断したのはＧＷ頃でした。
家族での移住でネックになることの一つに、
住居の問題があると思いますが、
避難前と、避難後の住居形態を教えてもらってもいいですか？
それと、避難先の住居選びはどのように決めましたか？
2011年家を買うのが目標で、
実際何件も北区で物件を探している途中でした。
そのため、避難前は賃貸マンションでした。
現在の移住先も賃貸です。
買っていなかったのが幸運、ともいえますが、
夫は、「たとえ買っていても、売って移住しただろう、」と言っています。
避難先の住居選びは、夫の通勤圏であること、東京より安い家賃であること、
(ここからは住居、というより、住む街選び、についてかもしれませんが) 私も働くつもりでしたので、保育園の空き状況、幼児医療がどこまでカバーされているか、を見て決めました。
幼児医療とか、保育園の状況なんかでも、
自治体によって違いますよね。
私も移住先を調べるときに、自治体でけっこう違うんだなと気づかされました。
旦那さんは、移住するにあたって、転職があったと思うんですが、
お仕事はどのように探されたんですか？
そうですね、自治体によって違いますね！
幼児医療については、東京都北区は中学生まで無料でしたし、保育料も東京の方がだいぶ安くて、
改めて高い税金払っていた東京の力に気付きました。
さて、夫の転職活動ですが、人材紹介会社に数社登録から始めました。
すると、偶然前にいた会社から「戻ってこないか」という話があり、
東京の会社ですが、移住先でも仕事をさせてもらえるなら、と、
古巣に戻ることになり仕事が決まりました。
新しい仕事のスタイルですね。
では、旦那さんの会社は東京なんですか？
夫の会社は東京の会社です。
2，3か月に一度、東京に出張があります。
大都市の東京と比べ、地方では求人も限られています。
それも思い知らされました。
なので、離れて仕事ができる、というスタイルは移住を考えている人には、
新しい価値観かもしれません。
移住先の仕事が確保できて、それから引っ越しを決められたってことですね。
移住するときに、何を持っていって、何を捨てて行くか、
悩まれる方が多いと聞くのですが、汚染を気にして捨てた持ち物はありますか？
移住の目的が、7割が余震の恐怖ということでしたが。
引っ越す際に汚染を気にして捨てたものはありませんでした・・
我が家は地震への恐怖の方が大きかったからでしょうかね。
移住となると、
引っ越し資金がかかってくると思うのですが、総額いくらくらい必要でしたか？
賃貸への引っ越しの場合、礼金や、敷金、なんかもかかってきますよね。
引越し＋交通費で約30万円、
新居への資金が約50万円、車購入で100万、総額200万弱でしょうか！
自分でもびっくりです・・・
避難先への交通費だけでもかなりかかりますよねToT
環境が変わると車も必要になったりするし。
200万は大きな金額です>_<
引っ越すことでの、周囲の反応はどんなかんじでしたか？
家族内でも反対、賛成、いろいろ揉めてる話も聞きます。
お友達には、引っ越す理由をなんて伝えましたか？
私も夫も、これから地震活動期に入り、
安心して子育てしたい、という想いでは同意していました。
(5月当時は、まだ 3月に東京ですごい放射線が降り注いでいた、と認めていませんでしたので、当時は地震、がキーワードでした。)
お互いの仕事が先に決まった時点で引っ越そうと決めました。
私と同じく西に実家がある友達には、正直な気持ちを話しやすかったですが、
東京出身の友達、特にママ友には淡々と、反発を食らわないように、話しました。
私の職場では、同僚で先輩ママが一人いまして、辞める日に、
「子供のために移住するんだから、あ、いい仕事があるからやっぱり東京に戻るわ、なんて帰ってきちゃだめよ、」
といわれたのが、私の宝物です。
反発は、神奈川の義理実家でした。孫にいつでも会える距離にいるのに、
広島に引っ越すということは、息子も孫も、
嫁実家に取られるような気がするのでしょう、
初めは辛かったですが、今は旅行気分で会いに来てくれるので、
本当に感謝しています。
神奈川のご両親のお気持ち、お孫さんが近くにいたならば余計に、
遠方になってしまうのは寂しかったのでしょうね。
今は、旅行気分とプラスに受け止めてもらえるとうれしいですね。
本当によかったです。
お子さんが、3才さんと、もうすぐ2才さんのお二人いらっしゃるとのことですが、
保育園選びはいつごろどのように進められたのですか？
ＧＷごろ、転職活動と合わせて、市役所などに問い合わせを始めました。
私は無職で保育園に申し込むことになるので、申し込み指数が低くなります。
そのため、待機児童がいたのでは、保育園に入れないので、
雰囲気うんぬんより、その入りやすさを一番に選びました。
年度途中だと、待機児童の問題もあり、
保育園に入りにくい地域もありますよね。
また、兄弟姉妹いっしょにということになれば、
なおさら、さらに狭き門になりますし。
無事、保育園に入ることができたのですね。よかったです^^
引っ越してからの生活はどうですか？
引っ越してからは、初めの1カ月は足りないものを買いに行ったりで
家族単位でしか動いていませんでした。
1カ月たってから、子供たちを友達を遊ばせたいと思い、
保育園に入る前は、地域の子育てセンターに出かけたり、プール開放に行きました。
同時に私の求職活動をしていましたが、求人数の少なさ、
子持ちということもあり、思うようにいかず、東京で働いていたころの自分を思い出し、
落ち込む日が続き、何のために移住してきたのか見失う時もありました。
やはり就職の問題はネックですよね。
決まるまではどうなるかわからない不安がつきまといますよね>_<
そんな不安の中でも、就職活動を続けられて、今につながった、ということですね。
メールでお聞きしましたが、避難してすぐよりも、
半年を過ぎたあたりが苦しかったんですよね。
保育園にはいれたので、3か月以内に仕事をせねばならず、とりあえず、派遣で働き始めました。
働きながら求職活動はしていましたが、
ある時、正社員にこだわらず、ライフスタイルと自分のしたいことを重視して、
探し始めようと割り切り、今は契約社員のパートですが、気持ちよく働いています。
夫は旅行気分が終わった半年ころ、飲みに行く友達もいない、と思うと寂しかったようです。
東京なら、あいつがいたのに、あの人もいたのに・・・と。
東京を離れるにあたり、「友達つくろう！」とは意気込んでいました。
でも大人はなかなか心許せる友達は出来ませんから、こんな寂しい思いをするなんて、
移住前は想像していませんでした。
そう思いはじめると、なにもかも、ＴＶを見ていても、
「ああ、新宿・・・行きたいな」とおもったり、前は○○公園で○○を見て楽しかったな～、
と東京の想いでばかりで。
夫婦で落ち込んでいましたね。
そこで、子供のために引っ越してきた、その前提を思い出し、
安心して暮らせている事実に感謝して、心穏やかになりました。
「東京で○○いったねー」と言いそうになるところを、
「ねえ、広島には○○ってところがあるみたいだから、行ってみようよ、」と
広島で地に足をつけて暮らすことを頭でちゃんと理解して生活するようにしました。
仕事についても、ライフスタイルを見直すことをされたんですね。
「東京で○○いったねー」ついつい、言ってしまいますね^^;
テレビを観ると東京は映る機会も多いですから。
気持ちの切り替えは大変だと思いますが、「ねえ、広島には○○ってところがあるみたいだから、行ってみようよ」って移住先を楽しむことを始められてる。
そう考えて生活してるうちに、自然と地に足のついた感覚になるような気がしますね。
まだまだ、お話したいこと盛りだくさんで、なごり惜しいですが、、、
よかったら、また第２弾をお願いできたらな～なんて思いました。
そうですね、決して前向きな移住ではありませんし、私たち誰もが経験したことのない「引越し」でした。
だからこそ、移住してからの、気持ちの持ちようをこれから移住を考えている人には伝えたいですし、落ち込んだ時に、移住組で励ましあえたらいいな、と思います。←というのは、「避難してきた」とは、地元で知り合いになった人には言っていません。
言っても、「なんで？東京って200キロ離れてるのに？？」といわれたことがあり、いい意味でここ広島は安全で、震災は「対岸の火事」という感覚でしかないのだと思い知らされました。
今日は長い間、本当にありがとうございました。
お子さんのこととかね、
またいろいろお話できるといいなぁ。
( 2012年4月 SKypeチャットにて )
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