本日（2024年1月23日）のクローズアップ現代に佐藤優さんが出演していた。
作家に専念するため、基本的にテレビ出演を断ってきた佐藤さん。ロシアがウクライナに侵攻し、ガザで紛争が起き、政治資金問題が起こっている今だからこそテレビで伝えたいことがあると思い、出演を引き受けたと。
・異常で残虐だと思う相手が、どういう理屈で動いているのか、そこに内在する論理を理解して対処することが重要。相手を全否定する立場がぶつかれば破滅しかない。必ず落とし所はあり、ロシアとウクライナは停戦できるし、G7で唯一殺傷兵器をウクライナに提供していない日本は仲介役ができる。
・もっとも大事にすべきなのは命。日本は軍事力で覇権を握ろうとして失敗した過去を教訓にして、外交で平和のイニシアチブをとるべき。アジアで戦争が起こせないような多国間の仕組み作りをリードすべき。中国と台湾の問題は平和的に解決した方が中国にとっても得。
・親ガチャで得た立場は実力ではない。恵まれた立場にある人は少しでも社会に還元するマインドを持つべき。逆に厳しい立場の人は、頑張りすぎず社会に助けてくれというべき。その小さな積み重ねが社会を良くする。
・1990年代に作られたトレンディードラマのリニューアル版を最近みた。ドラマの設定が昔より貧しくなっていた。前はスポーツカーに乗っていたのに今は普通のセダン。前はおしゃれなバーで飲んでいたのに今は家飲みなど。自分たちの世代は社会の運営に失敗してきたことを正直に認めた上で、今後の改善に力を尽くすべき。
・「魚は頭から腐る」。政治家やエリートが襟を正すべき。
好感が持て、納得できるメッセージでした。
