レヴィ ストロース(1908-2009、フランス)は、人類学者として世界の神話を収集し、人種を越えて存在する神話の構造があると分析したため、現代思想としての構造主義の担い手とされる。
それに対して、世の中の事をすべて一定のパターンに落とし込んで解釈することに反発し、物事の差異こそが大事だと主張したジャック デリダ(1930-2004、フランス)はポスト構造主義の哲学者とされている。
自分は物事の本質は何かとか、これは俯瞰してみるとどういう事だと考える傾向がある。複雑なものを説明する法則を見出したり、長い記述を要約することが大事だと普段は考えている。分かりにくい話をする人は能力が低いか、自分自身も分かっていない事を語っているのだろうと思ってしまう。
それに対して、差異こそ大事だ、パターン化や要約などするなという考え方は普段の自分の思考パターンからは正反対だ。だからこそ、ちょっとデリダをはじめポスト構造主義の物の見方について理解してみようと思う。デリダは自分が大学生の頃、文学部生などの間で流行っていた。