ビタミンB2を摂取すると有効なのでしょうか??? | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

ビタミンB2の有効性の根拠は


 ミトコンドリアは、細胞の中で呼吸し、エネルギーを生産している工場の役割を担っています。ミトコンドリアの働きが低下したり、異常をきたす病気を「ミトコンドリア病」といい、この病気を持つ人のほとんどが、片頭痛を持病として持っています。
  このミトコンドリア病を持つ人々にミトコンドリアの機能をよくするビタミンB2を摂取させると、片頭痛が改善されることが分かりました。逆に、片頭痛もちの人たちもビタミンB2を摂取することで、7割近くの人の頭痛が改善することが分かっています。


 1998年にShoenenらによって発表された論文によりますと、ミトコンドリア病の患者さんに1日1回400mgのB2を服用させた所、ミトコンドリアが元気になりミトコンドリア病が改善しました。このミトコンドリア病の主症状が片頭痛です。この事にヒントを得て、ミトコンドリア病に限らず片頭痛の患者さん55人に1日1回400mgのリボフラビン(ビタミンB2)を3ヶ月服用させた所、片頭痛の起す割合が半分に減った患者さんが37名だったと言う事でした。
  その理由は、ビタミンB2がミトコンドリアの電子のやりとり(電子伝達によりエネルギーを産生する)を円滑にしたことにより、ミトコンドリア代謝機能を向上させたからだと考えられています。
  ビタミンB2は、グルタチオンペルオキシダーゼという酵素と一緒に働いて、過酸化脂質の分解を促進する効果があります。過酸化脂質とは、体内に蓄積すると動脈硬化や老化を進行させ、発ガン性もあるといわれる有害物質です。動脈硬化は、高血圧や脳卒中、心臓病などの生活習慣病の原因にもなるため、ビタミンB2を摂ることは片頭痛・生活習慣病の予防にもなります。
  いずれにしても、ビタミンB2が片頭痛患者の半数以上に改善効果を与えたことは事実ですから、ビタミンB2を積極的にとりたいものです。
   ビタミンB2を多く含む食品としては、牛、豚、鶏のレバーやハツ(心臓)、うなぎ、うに、すじこ、サバ、ズワイガニ、納豆、いくら、タラコ、卵黄、まいたけ、モロヘイヤ、のり、煎茶の茶葉、唐辛子などがあります。


 以上のように、片頭痛は、あくまでもミトコンドリアの機能障害という観点から考えるべき頭痛ということです。