昨日の記事とも関連しますが、専門家は結局、片頭痛は”遺伝的疾患”とされます。
それは、専門家が「体の歪み(ストレートネック)」「食事」を全く無視されることにあります。
片頭痛はミトコンドリアの機能障害による頭痛です。ミトコンドリアの働きが悪くなれば、当然、セロトニン神経系の働きも悪くなります。このため連鎖的に「体の歪み(ストレートネック)」が引き起こされます。
ミトコンドリアがエネルギー産生を行い、脳内セロトニンを増やすためには、栄養素・ビタミン・ミネラルをバランス良く摂取することが必須です。
こうした片頭痛の核心に触れる「体の歪み(ストレートネック)」「食事」を全く無視されるために、片頭痛の発症要因が専門家には見えていないため、これを”遺伝”のためとされ、”遺伝的疾患”としているに過ぎません。本日は、この点について・・
本来、慢性頭痛とくに片頭痛は以下のように考えるべきものです。
まず、片頭痛と緊張型頭痛は連続した一連のものです。
さらに、慢性頭痛の基本的病態には「体の歪み(ストレートネック)」が存在します。
片頭痛は”ミトコンドリアの機能障害による頭痛”です。
そして、片頭痛の大半は、”多因子遺伝”です。
その”環境因子”として、以下の6項目があります。
1.ホメオスターシス・・ストレスの関与
2.免疫(腸内環境)の関与
3.生理活性物質との関与・・脂肪摂取の問題
4.体の歪み(ストレートネック)の関与
5.セロトニン神経系の関与・・脳内セロトニン
6.ミトコンドリアの関与
分子化学療法研究所の後藤日出夫先生は、片頭痛の大半は、その遺伝素因である「ミトコンドリア活性の低さ」に、”環境因子”として、食生活が原因で「さらに、ミトコンドリア機能の低下」を来して「酸化ストレス・炎症体質」(片頭痛体質)を形成することにより引き起こされる生活習慣病とされています。。
さらに私は、片頭痛の”環境因子”として「ミトコンドリアを弱らせる”環境因子”」「脳内セロトニンを低下させる”環境因子”」「体の歪み(ストレートネック)を引き起こす”環境因子”」の3つがあると考えます。これらの”環境因子”の関わり方は人それぞれです。
片頭痛という頭痛は、皆さんのこれまでの生活習慣とくに食生活・姿勢等の問題が原因となり、謂わば、あなたの”生き方(ざま)”すべてが関与して起きてくるものです。これらは、いずれも日常生活を送る上で、”何気なく無意識に”行ってきた「食事・姿勢・体の使い方」が原因となっていることを意味しています。このようなものは、全て意識されることがないために、あたかも”遺伝的疾患”であると誤解された理由でもあります。
一方、専門家は・・
まず、緊張型頭痛と片頭痛は全く別の範疇の頭痛であり、厳然と区別すべきとされます。そして、「体の歪み(ストレートネック)」は頭痛とは全くエビデンスなし、とされます。本来、慢性頭痛の起点となる緊張型頭痛から片頭痛へと移行していくものです。
この緊張型頭痛にも片頭痛にも共通する基本病態に「体の歪み(ストレートネック)」があります。これは、片頭痛の基本病態であり、骨格・屋台骨になるものです。
ということは、緊張型頭痛と片頭痛は全く別の範疇の頭痛であり、「体の歪み(ストレートネック)」は頭痛とは関係なしとされることから、片頭痛の中心・屋台骨となもなるべきものがなくなってしまい、片頭痛そのものが宙に浮いた形になってしまいます。このため、片頭痛の診断は、「国際頭痛分類 第3版β版」に基づいて、ただ単に”症候論”からでしか診断せざるを得なくなり、その根底に何が存在するのかということに思いを馳せることが不可能となり、挙げ句の果ては”遺伝的疾患”と片付けるしかなくなってきます。
本来、片頭痛はミトコンドリアの機能障害であるはずでありながら、専門家は、片頭痛の病態そのものをトリプタン製剤の作用機序のみから説明されます。トリプタン製剤によって、片頭痛発作時に生じている「脳内セロトニンの低下」を補填しているに過ぎません。 この「脳内セロトニンの低下」を引き起こす本家本元は、ミトコンドリアの機能低下にあります。専門家は、この「片頭痛はミトコンドリアの機能障害である」ということに配慮されることはありませんし、念頭にはまったくありません。
すなわち、片頭痛はミトコンドリアの機能障害による頭痛であり、このため同時に「セロトニン神経系まで機能低下が引き起こされている」とは考えていません。
ということは、どのような生活習慣の問題点から、ミトコンドリアさらにセロトニン神経系の働きの悪さが引き起こされてくるのか意識されていないことになります。
こういった2つの重大な観点・柱が欠如しているために、ただ単に”遺伝”のためとされているということです。このように基本的な見方をされないだけのことで、片頭痛を”遺伝的疾患”としています。
片頭痛とは・・これまでの繰り返しですが
片頭痛は、私達の体を構成する細胞の中にある”ミトコンドリアの機能障害”による頭痛です。ミトコンドリアは食事から摂取した栄養素から生きる為に必要なエネルギーを作り出していて、エネルギーを常時たくさん使う細胞であるほど、ミトコンドリアの数が多く存在し、ミトコンドリアは、私たちの”活力源”ともいえるものなのです。
そして、私達が日中活動している際に常時活動している神経系統がセロトニン神経系です。このようにエネルギーを常時たくさん使うセロトニン神経系は、ミトコンドリアの働きが悪くなりますと、同時にセロトニン神経系の働きまで悪くなってきます。
「セロトニン神経系」は、脳の中心にある「脳幹」の、さらに中央に位置する「縫線核」という部分にあります。そして、大脳皮質や大脳辺縁系、視床下部、脳幹、小脳、脊髄など、あらゆる脳神経系と結合し、脳の広い範囲に影響を与えている神経系です。
ミトコンドリアは、全身を支え、姿勢を整える筋肉グループ「抗重力筋群」に多く存在し、ミトコンドリアの働きが悪くなれば当然のこととして「体の歪み(ストレートネック)」を引き起こしてきます。
セロトニン神経は直接体を動かすのではなく、筋肉を緊張させることによって、重力に対して姿勢を保つために働く筋肉に働きかけていることから、セロトニンが不足してきますと、セロトニン本来の働きである「正しい姿勢の保持」が、困難となり、「体の歪み」を招来し、結果的に「ストレートネック」を引き起こします。
このように、脊椎起立筋群に対して、ミトコンドリアの働きの悪さは、”筋肉そのもの”への関与、さらに脳内セロトニンは、”神経系の要因”として、関与しています。
片頭痛の場合、「ミトコンドリアの働きの悪さ」に「脳内セロトニン低下」が加わることによって、姿勢保持が困難となり、前屈みの姿勢が長期間に渡って持続することによって、容易に体の歪み(ストレートネック)を形成してくることになります。
このようにして、日常生活を送る際の”何気ない姿勢(とくに前屈みの姿勢)や動作”などが長期間持続することによって「体の歪み(ストレートネック)」が形成されることになります。そうなってきますと、さらに、緊張型頭痛が増強されることになり、さらに「体の歪み(ストレートネック)」を基盤として片頭痛になる可能性のある方は、生まれつき「ミトコンドリアの働きの悪い」”遺伝素因”があり、頭痛を訴える度にアスピリンを含んだ鎮痛薬を服用し続けたり、ミトコンドリアをさらに弱らせる抗生物質の服用・マグネシウム不足・有害物質の摂取等々の生活習慣等によって、さらに「ミトコンドリアの働きが悪く」なって来ます。これとは別に“小麦、乳・乳製品、肉食に偏った食事”をとり続け、“運動不足”が重なれば「脳内セロトニンが低下」することになり、これがさらに増強されてきます。こうした「ミトコンドリアの働きの悪さ」があるところに、さらに「マグネシウム」の不足が持続してきますと、「脳過敏」を引き起こしてきます。そして先ほどのストレートネックが持続すれば、頸部の筋肉が絶えず刺激を受けることになり、この刺激は三叉神経核に絶えず送られることによって、さらに「脳過敏」を増強させます。これに生活習慣の不規則・ストレス・生理周期により「脳内セロトニンの低下」の要因が追加されて、「脳過敏」を増強させ、さらに症状を多彩なものとさせます。
片頭痛の基本的な病態は「脳過敏」(脳がちょっとしたことで反応しやすくなることです)にあるとされます。
このように少なくともこうした3つの「脳過敏」を引き起こす要因が次々に追加されることによって、”緊張型頭痛”から”片頭痛”にまで進展していくことになります。だいたいこうした時期は、女性の場合、初潮を迎える13歳頃に一致します。この点に関しては、女性は健常男性より 約52% 脳内セロトニンを産生する能力が低く、またセロトニンの前駆物質であるトリプトファンが欠乏すると、女性では脳内セロトニン合成が男性の4倍減少する、と言われています。
女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)は、月経周期でその分泌量は大きく変わります。
特にエストロゲン(卵胞ホルモン)が減ると、それに伴って神経伝達物質であるセロトニンも急激に減ります。
その時に頭の中の血管が拡張することで片頭痛が起こると考えられています。
このエストロゲンが減少するのが排卵日や生理の初日前後です。
つまり排卵日や生理の初日前後にはエストロゲンが減少するためにセロトニンも減少→頭の中の血管が拡張して片頭痛が起こりやすいということなのです。
以上のように、だいたいこうした時期は、女性の場合、初潮を迎える13歳頃に一致します。こうした年代に女性の場合は、片頭痛を発症してきます。
そして、発症当初は、発作の程度も頻度も少ないのですが、これが結婚を契機として出産・育児を経験することになり、これまでの生活習慣は一変します。具体的には、睡眠時間が、育児に際して、十分に確保できなくなることを意味しています。片頭痛の場合、睡眠時間が確保できませんと、ミトコンドリアの働きを悪くさせ、ひいてはセロトニン不足に繋がってきます。根底にあるストレートネックは経験的に30歳までに改善させませんと、固定化してきます。こうしたことから、概して女性の場合、30歳を超えてきますと、とたんに頭痛の頻度も増え、程度も酷くなってきます。
このため30~40歳代の苦難の時期を迎えてしまいます。さらに特に女性の場合、さまざまなストレスが加わることにより、「脳内セロトニン」不足が持続することになります。
こうした時期になると、鎮痛薬やトリプタン製剤の服用も月に10回を超えるようになり、これがさらに「化学的ストレス」となって(見方を変えれば、鎮痛薬やトリプタン製剤も私達の体には異物です。異物を解毒しようと、ある酵素を出します。この酵素が働く過程でも、活性酸素が発生してしまうのです。このため発作を起こりやすくします)、益々「脳内セロトニン」低下を倍増させてきます。これに対して抗てんかん薬(特に、デパケンは注意が必要です)を追加されることにより、一時的には発作回数は軽減されることはありますが、長期間連用しますと今度は「ミトコンドリア」を弱らせる結果、さらにトリプタン製剤の服用を減らすことができなくなるといった”泥沼の状態”を引き起こしてきます。 まさにエンドレスの状態に至ってしまいます。さらに、更年期を過ぎてきますと、若い頃のように血管の”しなやかさが失われ”反応性も乏しくなり、片頭痛本来の拍動性頭痛でなく、緊張型頭痛のような鈍い頭痛に変化してきます。これは、ストレートネックがそのまま持続しているためです。そして、頭痛に加えて、イライラ、不眠、めまいなどの不定愁訴が加わってきます。これが、東京女子医科大学脳神経外科の清水俊彦先生が提唱される「脳過敏症候群」そのものであり、東京脳神経センターの松井孝嘉先生の提唱される「頸性神経筋症候群」に相当します。こうしたことから、うつ状態・めまい・冷え性等々のさまざまな”共存症”を合併することになります。
男性の場合は、ストレートネックに加えて、食生活の問題から「ミトコンドリアの働き」が悪くなり、これに生活習慣の不規則により、また仕事上のストレスが重なることによって「慢性的な脳内セロトニンの低下」が引き起こされることによって、片頭痛へと発症していきます。
このように、慢性頭痛発症の根底には、まず、体の歪み(ストレートネック)が存在します。このストレートネックは早い人では子供の頃から既に存在します。遅い場合は、前屈みの姿勢を強いられる作業環境に置かれ続けた場合、後天的にも形成されてくることになります。こうした方々は、片頭痛の発症時期は当然遅くなってきます。30歳以降に発症してくることも多いように思われます。
また、ムチウチの事故に遭遇しますと、その後、ストレートネックが形成・増悪してきて、このために緊張型頭痛・片頭痛・群発頭痛のいずれの形でも頭痛が引き起こされてきます。しかし、国際分類では、ムチウチ後7日までに出現しませんとムチウチとの関連性は否定されます。しかし、現実には、ムチウチ後、かなり時間が経過してからムチウチと同じ症状が出現してくることは日常茶飯事ですが、この点は、国際分類では極めて曖昧な形になっています。これは、頭痛と頸椎病変に関する取り決めが極めて曖昧なことによります。こういう点から、ムチウチからストレートネックが形成されてくるという松井孝嘉先生の主張を頭痛専門医は全く受け入れることなく、片頭痛の”慢性化の治療不可能な要因”として”頭部外傷・頸部外傷”を挙げています。
また、群発頭痛の場合、最初は片頭痛のようなパターンをとりながら、ある時期から群発頭痛へ移行したり、片頭痛と群発頭痛との間を行ったり来たりする場合も経験されます。 群発頭痛は「体内時計」の乱れによって起きてくることが従来から指摘されています。 体内時計は、ミトコンドリア、セロトニンと関係があります。こうして考えれば、緊張型頭痛・片頭痛・群発頭痛の慢性頭痛は、一連のものと考えなくてはなりません。
このように慢性頭痛の発症には、「体の歪み(ストレートネック)」「ミトコンドリア」「セロトニン」の3つの要因が関与しています。根本原因は、「ミトコンドリアの働きの悪さ」にあり、この3つがお互いに、密接に関与し・影響しあっています。
さらに私達の身の回りには有害物質が満ち溢れています。食品添加物、医薬品、食品そのものに抗生物質の使われた食肉もあります。
そして、昔とは異なって、活性酸素が異常に産生される生活環境にあります。
これらのものは知らず知らずのうちにミトコンドリアの働きを悪くさせています。
このような状況を頭痛の専門家は何ら意識することなく、”遺伝”のせいにしています。
慢性頭痛は「生体のリズムの乱れ・歪み」によるものです
「脳の中に異常のない頭痛」の一次性頭痛(慢性頭痛)は、「生体のリズムの乱れ・歪み」から生じてきます。生活のリズムは恒常性(ホメオスターシス)によって維持されています。恒常性には自律神経、内分泌系、免疫系の3つの働きが深くかかわっております。
自律神経系の調節には、”セロトニン神経系”が関与し、内分泌系はホルモンと”生理活性物質”が関与し、免疫系には”腸内環境”が重要な位置を占めております。
”セロトニン神経系”の機能低下により「脳内セロトニンの低下」が引き起こされ、これは生活習慣の不規則・ストレス・生理周期により低下・変動し、“小麦、乳・乳製品、肉食に偏った食事”をとり続け、“運動不足”が重なると低下してくることになります。
”生理活性物質”は、必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6の摂取バランスがよくないと、 局所ホルモン(エイコサノイド)(プロスタグランジン)のバランスを乱すことになります。結果的に、細胞機能のバランスを欠くことになります。
”腸内環境”は、欧米型の食事に偏り、肉や脂肪・砂糖などを大量に摂取すると、間違いなく腸内環境は悪化します。
また「ストレス」や「過労」も腸内環境に深刻な影響を与えます。「運動不足」も問題です。さらには「抗生物質」などの化学薬剤も、腸内細菌に決定的なダメージを与えます。 家畜に投与された抗生物質が食肉を摂ることで体内に取り入れられ、有益菌を弱らせるようなこともあります。
”腸内環境”は「片頭痛体質形成」には極めて重要な位置を占めております。
このように、ホメオスターシスには食生活の関与が如何に大きいかが理解されます。
また、ミトコンドリアに関して言えば、マグネシウム不足はミトコンドリアの機能を悪化させます。このマグネシウム不足は以下のような原因から不足してきます。
アルコールの飲み過ぎ、毎日の牛乳摂取、ストレス、激しい運動や暑すぎる環境、食材のマグネシウム含有量が低い(日本の土壌は火山灰土でミネラルが少ないため その土壌で育った作物はあまりミネラルを含まないのです。さらに農薬の使用で土壌が枯れ 以前より含有率は低下しています)、白米小麦粉など精製食品の摂取、白砂糖の摂取、加工品や清涼飲料水の摂取、食品添加物や農薬等の摂取、エストロゲン過剰(環境ホルモン含む)、食の欧米化、生理時に、といったようにさまざまな原因で生じてきます。
さらに、食事摂取の方法(ドカ食い・早食い)でも起きてきます。
これまで、片頭痛の発作に度々襲われる方々は、「食生活の問題点」がある方々のように私自身は感じています。”正しい食生活”とは、どういったものかを改めて考え直す必要があります。食事内容・調理方法は先祖代々、親から子供へと無意識のうちに引き継がれ、こうした食事のあり方の問題点が先祖代々継承されることによって、片頭痛があたかも”遺伝的疾患”であるかのような印象を持たせた理由なのかもしれません。
このように、片頭痛発症には、食生活の関与がいかに大きいのかが理解されるはずです。
にもかかわらず、専門家は、こうした食生活の重要性を認識されません。
専門家は、マグネシウム・ビタミンB2の補充を”楊子の褄”程度しか勧めません。ということは、片頭痛治療上では、食事療法は殆ど必要なし、ということです。
これだけ、食生活が大切でありながら、毎日摂取するものでありながら、こうしたことが意識にないため、行き着く先が、片頭痛は”遺伝的疾患”ということです。
このように片頭痛の基本的な病態として「体の歪み(ストレートネック)」があり、これに食生活・生活習慣そのものの問題から、ミトコンドリアの機能をさらに悪化させ、さらに脳内セロトニンの低下を来すことに繋がってきます。
片頭痛という頭痛は、皆さんのこれまでの生活習慣とくに食生活・姿勢等の問題が原因となり、謂わば、あなたの”生き方(ざま)”すべてが関与して起きてくるものです。これらは、いずれも日常生活を送る上で、”何気なく無意識に”行ってきた「食事・姿勢・体の使い方」が原因となっていることを意味しています。このために、あたかも”遺伝的疾患”であると誤解された理由でもあります。
これに対して、専門家は
頭痛の専門家は、片頭痛を考える際に、トリプタン製剤の作用機序から片頭痛そのものの病態・起こり方を説明され、片頭痛治療はトリプタン製剤を服用することが最も”適切な治療方法”とされます。結局、「脳内セロトニンの低下」を補充することしか考えません。
「食事療法」に関しては、マグネシウム・ビタミンB2の補充を”楊子の褄”程度しか勧めません。ということは、片頭痛治療上では、食事療法は殆ど必要なし、ということです。
このように「脳内セロトニンの低下」は、本来、ミトコンドリアの機能障害の結果によって引き起こされたもののはずでありながら、この点を無視することによって、食事療法を重要視することなく、ただ単にマグネシウム・ビタミンB2の補充を勧めるに過ぎません。
また、片頭痛の骨格となるはずの「体の歪み(ストレートネック)」を頭痛とはまったく関連なしとすることから、片頭痛の基本的な病態が見失われているということです。
このように「体の歪み(ストレートネック)」「食事療法」「生活習慣の問題点」をまったく無視することから、片頭痛の病態そのものが極めて曖昧模糊としてしまい、挙げ句の果ては”遺伝的疾患”とされてしまうことになっています。
さらに私達の身の回りには有害物質が満ち溢れています。食品添加物、医薬品、食品そのものに抗生物質の使われた食肉もあります。
そして、昔とは異なって、活性酸素が異常に産生される生活環境にあります。
これらのものは知らず知らずのうちにミトコンドリアの働きを悪くさせています。
このような状況を頭痛の専門家は何ら意識することなく、”遺伝”のせいにしています。
「国際頭痛分類 第3版β版」に基づいて、あくまでも症状だけから慢性頭痛を診断することは、何か根本的なことが抜けており、上っ面しか見ていないことを示しています。
すなわち、「体の歪み(ストレートネック)」を全く無視し、片頭痛がミトコンドリアの機能障害による頭痛とは考えないことから、栄養学的側面は眼中になく、さらに現代の生活環境がどのようになっているのかということさえ念頭にはありません。こうしたことから、片頭痛はいつまでも”遺伝的疾患”としてしか考えれないということです。
その結果、片頭痛の病態はトリプタン製剤の作用機序の観点からしか述べることができないということのようです。
誰が、このような慢性頭痛診療にしてしまったのでしょうか??
この点を厳粛に見つめ直す時期にあるものと思われます。
ということは、片頭痛は”多因子遺伝”であり、生活習慣病に他ならないということです。基本概念そのものの見直しが必要とされ、このように「臨床頭痛学」は再構築すべきです。
結局、親からのメンデル型の遺伝と思われている体質の多くは、自分自身の生活習慣、とくに食習慣の中に潜むさまざまな要因に起因しています。にもかかわらず、多くの生活習慣病や慢性疾患に対して生まれながらの体質ゆえんと諦めている人たちが多いということに尽きるようです。
専門家は、片頭痛体質を「親からのメンデル型の遺伝と思われている体質」と考えているとすれば、これで説明可能ではないでしょうか。
これらは、自分自身の生活習慣、とくに食習慣の中に潜むさまざまな要因に起因しています。言い換えれば、いずれも日常生活を送る上で、”何気なく無意識に”行ってきた「食事・姿勢・体の使い方」が原因となっていることを意味しています。
こういった理由から、専門家は片頭痛を”遺伝的疾患”としているということです。