片頭痛治療上、ビタミンCは、どうしてよいのでしょうか | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

ビタミンCとは


 ビタミンCは、皮膚や血管の老化を防ぎ免疫力を高める働きを持つ抗酸化ビタミンです。 コラーゲンの合成に働いて骨を丈夫にしたり、肌にハリを持たせる効果があります。シミ予防などの美肌効果や抗ストレス効果をはじめ、多様な生理作用を持ちます。
 ビタミンCは体内に入ると、小腸の上部から吸収されて肝臓に運ばれ、肝臓から血液によって全身へ運ばれます。
 多くの動物は体内でビタミンCをつくり出す仕組みを持っていますが、人間やモルモット、サルなどに限っては自分自身でビタミンCを合成できないため、食事などでビタミンCを摂取する必要があります。

 ビタミンCは水溶性のビタミンで、においはなく、白色で酸味があります。水に溶けやすく熱や空気、アルカリなどで破壊されやすい性質があるため、洗う・切る・加熱するなどの調理で減少してしまいます。生で食べられる野菜は新鮮なうちにできるだけ生で食べたり、加熱が必要な場合には、短時間で調理できる方法にするか煮汁ごと食べられるようにすると、効率良くビタミンCを摂取することができます。
  ビタミンCは調理法次第で半減してしまうことが多く、体内での消費も激しいため十分に摂取することが必要です。

<破壊されにくい、いも類のビタミンC>


 ビタミンCは主に野菜や果物全般に多く含まれ、そのほかじゃがいも、さつまいも、緑茶などにも含まれています。同じ野菜でも、その野菜にとって最適な条件のもとで栽培され、旬の時期に収穫された野菜のほうが栄養素は豊富です。
  ビタミンCは熱によって破壊されやすい性質を持っていますが、じゃがいもやさつまいもに含まれるビタミンCはでんぷんによって守られているため、調理による損失が少ないという特徴があります。

●ビタミンCの歴史


  ビタミンCは、ビタミンC欠乏によって起こる「壊血病」という病気を予防する物質として発見されました。
16~18世紀の大航海時代、船員は長期間に渡る航海で新鮮な食材を食べることができなかったため、多くの船員が壊血病で命を落としました。壊血病は全身の血管がもろくなって歯ぐきや内臓から出血し、そのまま死にいたる病気です。バスコ・ダ・ガマによるインド航路発見の際には、160人の船員のうち100人が壊血病で死亡したといわれています。
  1747年、イギリスの海軍医ジェームズ・リンドが、船員に毎日オレンジやレモンなど柑橘類を食べさせることで壊血病を予防できると発見しました。このことから、その後イギリスでは長期航海の際は各地に立ち寄り、新鮮な柑橘類を積み込んで、毎日船員にライムジュースやレモンジュースを飲ませ、壊血病の予防に努めました。
  こうして柑橘類が壊血病を予防する効果は確かめられましたが、ビタミンCについて明らかになったのはそれから約200年も後になります。
  1920年には、イギリスの化学者ドラモンドが、壊血病予防因子をビタミンCと呼ぶことを提案しました。1928年、ハンガリーの科学者アルベルト=セント・ジェルジが牛の副腎から糖類に似た物質を新しく分離し、ヘキスロン酸と命名しました。それと同時期に、アメリカのピッツバーグ大学の生化学者チャールズ ・キングらによってレモンからビタミンCが分離され、それがヘキスロン酸と同一物質であることが明らかになりました。
  1933年には、イギリスの化学者ホーワースによって化学構造が明らかになりました。
ビタミンCの化学名はアスコルビン酸といいますが、これは抗壊血病効果を持つ酸、という意味で、抗 (anti-)、壊血病 (scorbutic)、酸 (acid)から名付けられました。
  さらに、ビタミンCが世界的に話題になったのは、2回もノーベル賞を受賞したアメリカの化学者ライナス・ポーリング博士が、論文の中で「普段からビタミンCを取っていると、様々な病気を予防できる」「ビタミンCの大量投与は風邪などの病気の治療を助ける」という内容を発表したことによるものです。

●ビタミンCの働き


  ビタミンCは抗酸化力 が非常に強く、老化の原因である活性酸素 から細胞や組織を守ります。このため、悪玉 (LDL)コレステロールがサビつくことによってできる過酸化脂質 の生成を抑えることができます。
 またビタミンCは、体を構成する重要なたんぱく質のひとつであるコラーゲンを合成する時に必要な酵素の働きを助ける補酵素として働きます。コラーゲンは体をつくるたんぱく質のうちの3分の1を占め、細胞と細胞をつなぐ接着剤のような働きをしています。この働きにより、細胞同士の結合を強くし、血管や筋肉、皮膚、骨などを丈夫に保つ働きがあります。

●ビタミンCの欠乏症


 ビタミンCが欠乏すると、疲れやすくなる、免疫力が低下して風邪や感染症にかかりやすくなる、肌のハリが失われる、貧血になりやすくなる、といったことが起こります。
  さらにビタミンCの不足が続くと、壊血病になります。壊血病は、体をつくるたんぱく質のひとつ、コラーゲンを十分に生成することができず、体中の血管、粘膜、皮膚組織の結合が弱くなって出血が止まらなくなる病気です。
  小児の場合の壊血病はメーラー・バーロー症といい、骨の形成・発育に支障をきたすこともあります。
  また、ビタミンCが不足することで骨粗鬆症や食欲不振といった症状もみられます。

●ビタミンCの過剰症


  ビタミンCの吸収率は約90%と高く、体内に吸収されやすい性質を持っています。しかし過剰に摂取しても余分なビタミンCは2~3時間で尿中に排泄され、体内に蓄積されないため過剰症の心配はありません。
  ビタミン剤やサプリメントなどによって、1日に10 g以上摂ると、嘔吐、腹痛、下痢、頻尿、発疹が出ることがありますが、これらは一時的なもので過剰症ではありません。
  腎機能障害がある人は、腎シュウ酸結石 のリスクが高まることが報告されています。


ビタミンCの効果


●老化や病気から体を守る効果


  ビタミンCが持つ抗酸化力は、活性酸素の増加を抑えて老化を予防するほか、動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞など心臓血管系の病気の予防に役立ちます。
  ビタミンCは、同じく抗酸化力を持つビタミンEを再生する働きもするため、ビタミンEと一緒に摂るとさらに相乗効果が期待できます。


<ビタミンCと喫煙> 


  体を老化する活性酸素は、食生活のほかに喫煙、飲酒、紫外線などによっても多く発生し、活性酸素を消すために抗酸化物質が働いています。
  タバコを吸う人の血液中では、ビタミンCの濃度が吸わない人に比べて低く、タバコを吸わない人でもタバコの煙にさらされていると血液中のビタミンC濃度が低くなることがわかっています。これは、タバコを吸うことによって発生する活性酸素を抑制するために、ビタミンCが消費されているためです。
 タバコを吸う人は、吸わない人に比べてビタミンCの消費量が1日あたり約35 mg多く、ビタミンCを消耗しやすいといわれています。このためヘビースモーカーはタバコを吸わない人よりも2倍量のビタミンCが必要です。

●美白・美肌効果


  ビタミンCは美容効果が期待できるビタミンの代表的存在です。
  人間の皮膚は、紫外線の刺激を受けるとアミノ酸のひとつであるチロシンが、チロシナーゼという酵素の働きによってメラニンという黒い色素に変わります。シミ・そばかすは、このメラニン色素が沈着することによって起こります。ビタミンCはチロシナーゼの働きを阻害することでメラニン色素の沈着 (シミ)を防ぎ、透明感のある肌を維持する効果があるため美白効果が期待できます。
  また、ビタミンCはコラーゲンの合成を助けて肌のしわを防いだり、傷ややけどの治りを良くします。

●免疫力を高める効果


  ビタミンCは免疫力を高めて風邪をひきにくくし、風邪をひいたとしても早く治す効果があります。
風邪をひきやすい人は血中のビタミンC濃度が低いことや、風邪をひいたときには低かったビタミンC濃度が、回復するにつれて徐々に高くなるということがわかっています。
  ビタミンCは、体内に侵入した病原菌を攻撃する白血球の働きを強化し、さらにビタミンC自らも病原菌を攻撃して免疫力を高めます。
  また、ビタミンCがコラーゲンを生成し、細胞がしっかり固められることによって、風邪などのウイルスを体内に侵入させにくくすることができます。

 ビタミンCは抗ウイルス作用を持つインターフェロンという物質の生成を促します。インターフェロンは、抗生物質では効果のないウイルスの核酸を破壊し免疫力を高めるため、ウイルス性肝炎 (B型・C型肝炎)の特効薬としての期待が高まっています。
 ビタミンCは肝臓の薬物代謝に関わる酵素を活性化し、解毒作用を高める効果もあります。

●ストレスをやわらげる効果


  ビタミンCは神経伝達物質であるドーパミン、アドレナリンなどの合成や、抗ストレスホルモンである副腎皮質ホルモンの合成に関わっています。副腎は腎臓のすぐ上にあり、多くのホルモンを分泌している器官で、副腎でホルモンを合成する時にはビタミンCが大量に必要です。
  人間の体はストレスにさらされると、それに対抗するために副腎からアドレナリンを分泌して血圧や血糖を上昇させ、防衛体制をとります。

 アドレナリンが使われると不足分を補うために生成されますが、アドレナリンの生成にビタミンCが使われるため、ビタミンCはストレスで激しく消費されます。
  ストレスは、不安やプレッシャー、緊張などの精神的なストレスだけではありません。寒さ・暑さや睡眠不足、騒音、喫煙などもストレスの要素です。激しい運動をした時や、病原菌に感染した時にも通常よりビタミンCの必要量が増加します。ストレスにさらされやすい環境で生活をしている方は、しっかりとビタミンCを摂ることが大切です。

●白内障の予防・改善効果


 ビタミンCは、その高い抗酸化作用の効果として、活性酸素が原因の白内障の予防効果があるとされています。
  白内障は、目の水晶体のたんぱく質が変性し、もとは透明であった水晶体が白く濁ってしまう病気です。
  ビタミンCと白内障の関係に関する研究で、1日260mg以上のビタミンCの摂取で白内障の予防効果が得られたとの報告があります。

●貧血を予防する効果


  ほとんどの貧血は鉄不足によって起こります。貧血を防ぐためには鉄を摂取することが必要ですが、鉄は吸収されにくい性質を持っています。ビタミンCは鉄を吸収しやすい形に変化させることで、吸収率を高め、貧血の予防に役立ちます。

 ビタミンCはこんな食品に含まれています


○野菜:赤ピーマン、芽キャベツ、菜の花、カリフラワー、にがうり、キャベツ、ほうれん草、じゃがいも、さつまいも、ちんげんさいなど
○果物:レモン、アセロラ、キウイフルーツ、いちご、ネーブル、はっさく、ぽんかん、いよかん、パイナップル、グァバ、柿など
○その他:緑茶など



  しかし、ビタミンCはドラグストアー(一般の薬屋や大手薬屋チェーンなど)に粉末のアスコルビン酸Kなどとして売っています(錠剤は駄目です)。
 ビタミンC(アスコルビン酸)は通常の食事で不足しがちなビタミンCの補充のために用いられます。
 果物や野菜にもビタミンCは含まれていますが、一般にその量は少なく、果物や野菜だけからでは十分な量を摂取することは困難と考えられます。
 ただし、サプリメントなどで一度に多くのビタミンCを摂取したからといって、多量のビタミンCが吸収され、体内に蓄積されるわけでもありません。
過剰に摂取されたビタミンCは数時間のうちに尿として排泄されてしまいます。
 厚生労働省はビタミンCの一日の最低摂取量を100mgとしていますが、この量では「酸化ストレス・炎症体質」の改善には全く不足しています。
 一人一人の酸化ストレスの状態により異なりますが、有害物質などの摂取機会の多い今日では、一般的に一日に1000mg程度は摂取する必要があります。
 ビタミンCには酸化されたものを、元に戻す性質(還元といいます)があります。
 細胞の中で活躍する抗酸化ビタミンEやAは、抗酸化作用を発揮する(酸化される)と一回の酸化で不活性になります(役に立たなくなる)。
 それを、再活性させる(抗酸化作用を復活させる)のが、還元作用のあるビタミンCなのです。ということは、ビタミンCをとるということは、ビタミンEやAをとったのと同じことなのです。


 こうしたことから、分子化学療法研究所の後藤日出夫先生の考案される「万能健康ジュース」には、ビタミンCとして”アスコルビン酸が粉末”で入れられています。それも一度で500mg以上が摂取できるように作られています。
 「万能健康ジュース」で500mgのビタミンCをとっても、全部オシッコに???
 ですので、毎朝の「万能健康ジュース」で一日に一度はタップリ摂取し、あとはマイドリンク(マグネシウム、ビタミンC、クエン酸入り)で、チョコチョコ摂取するのが健康であり続けるために必要とされます。


 片頭痛はミトコンドリアの機能障害による頭痛です。
 活性酸素はミトコンドリアがエネルギーを産生する際に出来ますが、これ以外にも活性酸素を生み出す要因に満ちあふれ、これがミトコンドリアの機能を悪化させます。
 ビタミンCは、このような活性酸素を消去する抗酸化作用をもっており、片頭痛治療上、重要な役割を果たしています。