ダイエットは、なぜ頭痛によくないの??? | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 ダイエットを始めてから頭痛が起こることがよくあります。それは、血糖値の不安定や栄養不良、脱水などを招いているのが原因です。頭痛には様々な原因がありますが、ダイエットと同時に頭痛が起きるというのであればそのダイエットが問題であることは明らかです。頭痛が起こるのはそのダイエット方法が身体に合っていないというサインであり、一度そのダイエットを見直すべきではないでしょうか?ダイエットとはただ体重を落とすだけではなく、健康的な人生を送るための生活習慣そのもののはずです。


ダイエットで頭痛が起こってしまう理由は

 ダイエットで頭痛が起こる原因のほとんどが、低血糖によるものです。低血糖はエネルギー不足の状態であり脳に必要な糖が不足してしまうと頭痛が起こります。また、脱水による水分不足で血流が悪いような状態では代謝は停滞してしまってダイエットの妨げになってしまいます。頭痛が起こるようなダイエットは健康的ではなく、例え体重が減ったとしてもリバウンドのリスクはかなり高くなるでしょう。また、同時に糖尿病などのリスクが高くなっていることも考えられるのです。
 頭痛が起こりやすいのは、低カロリーダイエットや炭水化物ダイエット、酵素断食ダイエットなどがあげられます。他にも、サウナスーツを着用しての運動でも頭痛が起こる場合があります。脳のエネルギー源は血液中の糖であり、極端な低カロリーの食事や断食などによって、エネルギー源が不足してしまうのです。


ダイエットが原因の頭痛

 置き換えダイエットや単品ダイエット、摂取カロリーを抑えるための欠食などは、栄養バランスを崩しやすく、体調不良を引き起こしてしまいます。
 ダイエットが原因の頭痛には、ホルモンバランスの乱れによるもの・自律神経の乱れによるもの・低血糖によるものなどがあり、放っておくと頭痛だけでなく、さまざまな症状を引き起こしてしまいます。ダイエット法や栄養バランスの見直しが必要でしょう。


ホルモンバランスが乱れて頭痛が起こる!?

 女性に多い頭痛であり、初潮を迎える時期や更年期などのホルモンバランスが不安定になる時期にも頭痛が起こりやすいとされています。
 また、ホルモンの影響で月経前になると頭痛が起こる人も少なくないのではないでしょうか。
 栄養バランスはホルモンのバランスに影響しやすく、栄養バランスが悪くなると、ホルモンバランスも乱れ、頭痛を引き起こしてしまうのです。


自律神経の乱れが原因となる頭痛

 脳内セロトニン低下は、自律神経とも深く関係しているため、栄養バランスがくずれると、ホルモンバランスが乱れ、自律神経の乱れも引き起こしてしまいます。
 自律神経のバランスが乱れて体の不調を引き起こす自律神経失調症は、特に女性に多いとされていますが、ホルモンバランスとの関係が深いということが理由の一つと考えられるでしょう。
 自律神経失調症は、頭痛だけでなくめまい・動悸・下痢・精神の不安定などさまざまな症状を引き起こします。頭痛は自律神経が乱れているサインかもしれません。他の症状が起こり、悪化してしまう前に、ダイエットの方法や栄養バランスを見直す必要があるでしょう。


血糖値が低くなりすぎると頭痛が起こる!?

 ダイエットで糖質の摂取量を減らしすぎると、血液中のブドウ糖が不足する低血糖症を引き起こしてしまうことがあります。低血糖の症状は、血糖値は60mg/dL以下の場合に起こるとされています。
 糖質は体に必要な栄養素であり、脳のエネルギー源です。糖が不足すると、体内でアドレナリンを放出したりして、蓄積されている糖を利用できるように働きますが、さらに糖が不足した状態が続くと、頭痛だけでなく、ふるえ・めまい・目のかすみ・脱力などの症状を引き起こすようになってしまうのです。
 低インシュリンダイエットなどの糖質の摂取量を控えるダイエットを行っている場合には、特に注意が必要とされています。


貧血が原因の頭痛

 十分な鉄分を摂取できないと、鉄欠乏性貧血になってしまいます。女性は、月経で定期的に鉄分を失ってしまいますので、特に鉄分の摂取が必要です。しかし、ダイエットによって栄養のバランスが崩れると、鉄分を十分に摂取できずに鉄欠乏性貧血を引き起こしてしまいます。
 鉄欠乏性貧血の症状は、頭痛だけでなく、立ちくらみ・めまい・吐き気などがあります。 また、肌荒れや代謝の低下も引き起こすため、美容にも悪影響を与えてしまいます。

 頭痛もなくダイエットがスムーズに成功する人と、ダイエット中に辛い頭痛で断念する人の違いは、普段からきちんとエネルギー生産できる身体かどうかにかかっています。ダイエットで頭痛が起こる、痩せにくいという人は、貧血傾向が強い人が多いようです。
 貧血傾向が強い人は、エネルギー生産がしにくく低血糖になりやすくなります。そのため、食事の量をセーブしたダイエットや、栄養バランスを無視したダイエットを行うと頭痛などが起こります。
 ダイエットを行うのは女性が多いのですが、貧血もまた女性が起こりやすい疾患です。 女性は月経によって定期的に血液を失っています。そのため、日々の食事できちんと補う必要があるのです。しかし、ダイエットで食事制限をし、必要な鉄分やタンパク質が不足すると、余計に貧血がひどくなってしまいます。せっかく痩せてもすぐにリバウンドし、痩せにくい体質ともいえます。

貧血だと頭痛を起こし脂肪燃焼もしにくい

 貧血は、それだけで頭痛が起こりやすい状態です。更に貧血の状態のままダイエットしても脂肪燃焼しにくいことが身体の仕組みからわかります。
 人はエネルギーを作る経路が2つあります。酸素を使わず食事からとりいれる糖質を分解してエネルギーを作る解糖系と、細胞内に酸素を取り込み糖や脂肪などを燃やしてエネルギーを作るミトコンドリア系の2つです。
 大きなポイントは、解糖系は酸素が不要で、ミトコンドリア系は酸素がないとエネルギーが作れないという点です。
 貧血とは、酸素を運ぶ赤血球が少ない状態です。そのため酸素をつかってエネルギーを作ることが難しくなり、解糖系でのエネルギー生産に偏りがちです。解糖系は食事の糖質を燃やしてエネルギーを作るので、食事の割合としても糖質の量が増えてくるわけです。
 普段から食事からとりいれる糖質を頼りにエネルギーを作っているタイプの人が、ダイエットで食事を減らすとどうなるでしょうか?当然、エネルギーを作れなくなってしまいます。脳のエネルギーを補給できなくなり、頭痛が起こるというわけです。
 貧血の場合、体内に酸素が不足するために、ミトコンドリア系でのエネルギー生産がうまくいきません。脂肪を燃やすのはミトコンドリア系の回路を利用した時だけ。つまり、貧血だと酸素が不足しているので脂肪燃焼することもできにくいということなのです。

頭痛を起こさない正しいダイエットのために

 ダイエット中に頭痛が起こる場合は、早目にその内容を見直す必要があります。特に貧血などの原因で低血糖になりやすいタイプの人は、断食ダイエットはお勧めできません。

•玄米や全粒粉などの精製されていない糖質を少し摂る
•赤身の肉やレバーをダイエットメニューに加える
•ビタミンB群を摂取する
•空腹時間を長くしない


 ダイエット中に頭痛を起こさないようにするためには、十分なエネルギーを食事から補充するか、体内でエネルギーを作れるようにすることです。
 玄米や全粒粉は血糖値を緩やかにあげるため、太りにくいものです。とはいえ、沢山食べたら太りますので注意しましょう。貧血を改善しなければ、ダイエットの効率はかなり悪くなります。赤身の肉なども食事に含めることで、鉄分不足を解消するようにしてください。手っ取り早くサプリメントで鉄分を補ってもいいですね。
 ビタミンB群はエネルギーを作る際の補酵素として働きます。食事でとるべきビタミンですが、不足しがちになるためサプリメントを利用しましょう。一般の食材としては豚肉に多く含まれます。
 低血糖を起こしやすい人が食事を減らし、また長時間空腹でいると、エネルギーが不足します。間食を利用して、空腹時間を減らしましょう。

 ダイエットの方法としては、一日分の食事量を前もって準備し、それを間食を含めて分割しながら食べる方法がお勧めです。 そうすることで、ダイエットに取り組みながら頭痛をおこす低血糖状態を避けることができます。


ダイエットとミトコンドリア


 ダイエットで大事なことは代謝を活発にすることです。
 ミトコンドリアはエネルギーを産生するための細胞小器官です。エネルギー産生には栄養素・ビタミン・ミネラルが過不足なくなければなりません。栄養素・ビタミン・ミネラルを補給するには食事が大切であることは容易に理解されるはずです。
 1日のカロリー摂取量のうち、1日のエネルギー消費量を超えたエネルギーは脂肪に変換され、エネルギーが必要な時のために体内に貯蔵されます。体の筋肉を増やし、基礎代謝を上げると1日のエネルギー消費量が増えるため、脂肪に変換されるエネルギーが減り、太りにくい体質になります。
 ミトコンドリアというのは細胞の中にある小器官で、生命活動のエネルギー源となるATPを生成しています。そして、ATPの生成の際には「クエン酸回路(TCA回路)」が使われます。クエン酸回路は、クエン酸サイクル(Tri-Carboxylic Acid)の頭文字を取ってTCA回路とよばれています。主な働きは、食事により取り込まれた脂肪の分解や消化で、アミノ酸やブドウ糖、アセチルCoAなどが生み出されます。また、アセチルCoAがTCA回路に入ることで、脱水・酸化・脱炭酸といった作用が生まれ、反応を繰り返しながら成分が変化していきます。
 TCA回路が活動し代謝効率を上げてくれることで、痩せやすく太りにくい体質に改善されるといった特徴があります。
 ダイエットを効果的に実践する場合、基礎代謝を上げることが非常に重要となります。 基礎代謝というのは、人間が生きていくために必要最低限だとされるエネルギーのことを指します。
 運動などで体を動かしていない状態や眠っているときでも、基礎代謝は常に消費されています。基礎代謝は生命活動の維持に必要なエネルギーですが、男性の場合1500キロカロリー、女性では1200キロカロリーが最低限必要です。
 この基礎代謝は加齢と共に低下していく傾向があり、10代をピークに後はどんどん失われてしまうのです。例えば、歳をとるとすぐに体重が増えてしまうようになるのも、基礎代謝が低下していることが大きな原因だといえます。そのため、10代の頃と同じような食生活を30代40代になっても続けていれば、簡単に太ってしまうわけです。このように基礎代謝が低下している状態では、いくら食事制限などのダイエットを行ってもなかなか成果は出ないものです。

 代謝を活性化させてダイエットする方法で行えば、加齢で基礎代謝が落ちている人にはピッタリのダイエット法です。基礎代謝を高めることはもちろんカロリーを消費しやすい体質に改善することも出来ます。

 食べ過ぎるとミトコンドリアは、栄養が体に行き渡っているため、怠け始めます。
 ミトコンドリアが働いてくれないと、体に入ってくる糖や脂肪はエネルギーに変換されにくくなってしまいます。
 ミトコンドリアは、食事から摂取した栄養をエネルギーに変えてくれるからです。
 余った糖は血液に流れ込み、分解されていない脂肪は細胞に蓄積し始め、肥満へと繋がります。ミトコンドリアはエネルギーを作り出す時に酸素を必要としますが、この酸素が活性酸素に変化して片頭痛悪化に繋がります。
 ミトコンドリアを増やすには、空腹が最も重要です。
 ミトコンドリアは、エネルギーが不足している時や、もっとエネルギーの需要が必要な時に活性化して増殖します。
 空腹になると、体はもっとエネルギーを作らなければと認識してミトコンドリアを増やし、エネルギーを作ろうとするのです。


■お腹をすかせて若くなる「週末断食」のすすめ


鶴は千年、亀は万年!?


 実はこれは理に適っているのをご存知でしょうか?
亀は動きが遅く、エネルギーの消費が少ない徹底した省エネライフスタイルのため活性酸素の発生を大幅に抑えることができるのです。そのため、細胞へのダメージが少なく長寿でいられるのです。ちなみに鶴は、ミトコンドリアの数が多く、非常に多くのエネルギーを作るのに対して活性酸素の発生が少ないためだと言われています。なるほど!だから亀は長生きなんです!!


 自由に食べ物を食べさせた猿とカロリーを70%に抑えた猿との二つの群に分け、20年間比較した研究がありました。カロリー制限した猿は、そうでない群に比べ、生活習慣病や老年病で亡くなる数が1/3程度で、しわや白髪が少なく、目の輝きも違っていたといいます。猿は人間と最も近い動物ですので、カロリーを抑えると若々しく長寿になると考えられます。
 しかし、実際に20年もの間、3割もカロリーを減らし続けるのは至難の業です。その後、研究は進み、総カロリーを減らすよりもミトコンドリアを増やし長寿遺伝子のスイッチをオンにすることが大切なこと、そしてミトコンドリアを増やすには、空腹感が最も重要であることも分かってきました。
 更なる実験の結果、20年間カロリーを7割に抑え続けるのと、週2日、30%のカロリーにすることでは同じ効果があることが分かりました。カロリー制限に捉われるとストレスに繋がりますが、毎日食事制限をしなくても、時々空腹感を味わう「プチ週末断食」をお勧めします。空腹になると体はもっとエネルギーを作らなければと認識してミトコンドリアを増やし、エネルギーを作ろうとするのです。
 難しく考える必要はありません。平日は普段通りの食事を摂り、週末の1~2日だけ3割程度のカロリーにすれば良いのです。例えば朝は野菜ジュース、昼はざるそばなどの軽食、軽めの夕食にする程度で十分です。


 片頭痛はミトコンドリアの機能障害によって起きる頭痛です。ミトコンドリアはエネルギーを産生するための細胞小器官です。エネルギー産生には栄養素・ビタミン・ミネラルが過不足なくなければなりません。栄養素・ビタミン・ミネラルを補給するには食事が大切であることは容易に理解されるはずです。こういったことから、食事は、ダイエット・片頭痛治療の基本となるもので、共通しています。

 そこで、最近ではミトコンドリア・ダイエットが提唱されています。


ミトコンドリア・ダイエットとは?

 まず、「軽い空腹状態で生活すること」。おなかがすくと、身体はもっともっとエネルギーを作り出そうとミトコンドリアを増やします。昼食を我慢するなんてことまでする必要はなく、小腹がすいたときの間食をやめ、夕飯まで我慢するなどして軽い空腹状態をつくります。一度に食べる量を少なくするというのもいい方法です。間食のカロリー摂取を抑えられ、しかもミトコンドリアが増えて糖や脂肪が燃えやすくなるのですから一石二鳥です。
 そして、「姿勢を保つよう心がけること」。ミトコンドリアが住んでいるのは、持久力のある筋肉です。片足に体重をかけて「休め」の姿勢をとったり、座ったときに姿勢を丸めるのをぐっとこらえて、正しい姿勢を維持するように心がけてください。見た目にも美しいですし、姿勢が正しいとおなか周りも普段よりしゅっとして見えます。かっこいい姿勢をとり続けることが、本当のかっこいい体型へと繋がっていくのを意識してみてください。
 さらに、運動でも増やせるのですが、これも無理がなくて簡単です。
「30秒間の無酸素運動と、30秒間の有酸素運動を繰り返す」ということをすればいいのです。
 例えば、腹筋の姿勢を30秒間保ったあとに、足踏みを30秒間する......というような感じです。運動が得意・苦手にも関係なく誰にでもできる方法です。
 簡単で無理のないダイエットなので、今まで挫折してきた方にも続けられるはず。ミトコンドリアに協力をお願いして、若くて美しい体型を目指しましょう。


ミトコンドリアダイエットの方法


 やり方のポイントは、「有酸素運動30秒」と「無酸素運動30秒」をセットにした1分間のエクササイズを、1日三回行うことです。
 しかも、有酸素運動といっても、軽くジャンプするとか、足を上げるなどの、簡単なエクササイズです。
 また、無酸素運動といっても、腕立て伏せの格好を30秒間保つ程度です。
 これらの有酸素運動と、無酸素運動を、わずか30秒ずつを組み合わせた1分間のストレッチ体操を、1日3回行うのが基本です。

 これによってミトコンドリアが活性化されて、代謝機能の高い身体に改善されていきます。


 ダイエットに関しては、”ほめやせダイエット”の中沢康彦さんの論説が重要となるもので、この点は片頭痛治療とも共通しております。参考までに・・・


 こうしたことから、ダイエットを行う場合には、ミトコンドリアの観点から行うのが理想的であり、同時に片頭痛まで改善されれば、いうことはないはずです。


 こうした観点から、分子化学療法研究所の後藤日出夫先生の提唱される「万能健康ジュース」を朝食代わりに併用することも有効な手段と考えております。