教えたがりの人

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どこの教室でも教えたがりの人がいる。

昨日、子どもとアイススケートに行ったのだが、そこでそんな方々と出会った。

子どもは何度もその方に教わっているらしく、お世話になっているということで挨拶をした。

アイススケート場に行くと、私と子どもは黙々と練習する。

子どもにはひとつテーマを与え、できているかどうかをチェックしていく。

私は私で、自分が課題としたことをできるまで永遠と取り組んでいく。

自分は自分でチェックする。

傍から見たら、もぞもぞと何をしているのかわからないのかもしれない。

そんな私を見て、教えたがりの人の人たちが寄ってきた。

ああだこうだと教えてくる。

初めての人はまずこれを意識して。

慣れればできるよ。

聞いてもないのに要らぬ世話でしかない。

普段と同じ歩き方を練習しているという話をしたが、通じはしない。

そりゃそうだろう。

結局話しが噛み合わないので、私はひとりで練習に取り組みたいのですみませんと断った。

どこの世界にもお節介を焼く人がいる。

ただそのお節介や気遣いが相手にとって適切なのかどうか。

それが見て取れるかは、その人の能力によるだろう。

ほとんどがありがた迷惑でしかない。

これは本当に難しい。

最後には阿吽の呼吸に繋がる究極のところだ。

しかし、慣れとは何だろう。

そんな漠然とした言葉は技術練習には必要ない。

課題を設定し、それについてのトライアンドエラーでしかない。

何ができて、何ができていないかだ。

慣れてできていると思っているのであれば、それ以上はなくなるのだ。

慣れてよいもの、慣れてはいけないもの。

慣れとは何なのか、だ。

自分が何に慣れたのかを知ることが大切なのだ。

慣れてはいいが、決して慣れてはいけないのだ。

練習となれば、全てに理由が必要だ。

なぜその滑り方になるのか。

なぜその動きになるのか。

人の言われるままにやっても、私には何の練習にもならない。

他人ができていると言っても、それはその人の評価でしかない。

自分が何ができていて、何ができていないかわかっていなければ何の意味もない。

教えたがりの人はアイススケートを長年やって、アイススケートは上手なのだろう。

ただ、アイススケートの滑りが普段の歩き方と同じであることはわかっていないのだ。

もちろん、圧倒的に私よりアイススケートが上手だ。

ただ、本当に上手かと言えば、違う。

だから、この人たちもまだまだ上手になる余地があるのだ。

根本か枝葉か、だ。

多くの人たちはアイススケートを練習してアイススケートしか上手にならない。

このリンクにはフィギュアスケートの人もいて、とんでもなく上手に滑るのだが、彼らもまた上手になる余地がまだまだあるのだ。

難しい技がどれだけやれるかではない。

どれだけ正確に滑れるか。

そんなところだ。

私はアイススケートと全てを対比させる。

だから、アイススケートを練習することで、全てのことがベースアップされていくのだ。

アイススケートをやって、草刈りも上手になる。

何に取り組んでいるのかだ。

私はそうやって技術を身に付けていった。

人から教わってではない。

自分で掴んでいったのだ。

私はとんでもなく鈍臭く、運動神経は学校一悪かった。

だから、こんな人間になったのかもしれない。

多くの人が考えずに簡単に身に付けていくところで、たくさん躓くのだ。

私はまず人並みになるだけでも、多くの段階を踏まねばならなかったのだ。

私はできるために、たくさんたくさん考えなければならなかった。

もちろん、子どもの取り組み方は別でいい。

何が根本かなんて、考えなくて良い。

そんなもの、そもそも考えれないだろう。

自分が見える上手に向かって突き進んでいけばよい。

とにかく自分が思うまま、やればいいのだ。

大人も子どももそれでいい。

見える上手に向かってやればいいのだ。