『人生はシネマティック!』を武蔵野館で見てきました。原題は『Their Finest』。彼らは精鋭・・・という訳でいいのかな?
監督:ロネ・シェルフィグ
脚本:ギャビー・チャッペ
原作:リサ・エヴァンス『Their Finest Hour and a Half』
《キャスト》
カトリン・コール役=ジェマ・アータートン
トム・バックリー役=サム・クラフリン
アンブローズ・ヒリアード役=ビル・ナイ
舞台は第二次世界大戦末期のイギリス。
主人公のカトリンは秘書で雇われたと勘違いしてある職場へ。
そこで徴兵されたライターの代わりに広告のコピーを即興で作り出す。
その様子を見ていた情報局のバックリーに見いだされ、映画脚本の仕事につくことに。
初めて手掛ける作品は『ダンケルク』に纏わる数ある逸話の中、兵士たちを船で助けた双子の姉妹の話。
この話を元に情報局はプロパガンダ映画を製作するという。
映画の脚本なんて書いたことがなかった彼女だが、才能のある脚本家バックリーや先輩脚本家に助けられ、だんだんと彼らも舌を巻くほどの頭角を現していくカトリン。
もろもろの問題も機転を効かせて乗り越えていく。
カトリンとバックリーの恋愛模様とか老俳優との友情とか笑いなど・・・イギリス風の「控え目な」(劇中でも出てくる表現<笑)演出で肩肘はらない、見ていて疲れない良作品になっていました。
しかもバックリーはイケメンだし!笑
バックリー役のサムはシャリーズ・セロンが継母役をやった『スノーホワイト』でもイケメン王子のウィリアムをやりましたね。
イギリスの町の風景も楽しめるし、昔の映画の映像テクニックや製作のシガラミなど『シネマ的な雰囲気』も味わえてなかなかいい作品です。
まぁ、強いて言えば、ストーリー的にはそんなに特徴はありません。ありふれてるといえばありふれた話。
が・・・俳優の力、台詞の小気味良さを堪能するには見て損はない映画です。
イギリスの演技学校は『演技』を『きちんと数値化』して教える国。
イギリスでは俳優は芸術家であり技能的な職人なんですってね。
イギリス俳優のそういう部分がよくわかる作品かも。
老俳優ヒリアード(ビル・ナイ)がそれを体現していて目が放せなかったです。
ビル・ナイはパイレーツ・オブ・カレビアンでタコの足がニョロニョロした顔の怪物船長をやった方ですよ!
ヒリアードの台詞は全部いい!
この映画、ヒリアードの台詞だけ追っていてもいいくらいだ!笑
ラストに『”死“が”生“を支配しているようで悔しいじゃないか』みたいなこと言うんですよ!
なんかねぇ、、、どきっとしちゃいましたよ・・・。
バックリーが尋ねます。
「人はなんで映画が・・・お話が好きなんだと思う?」
あなたはなぜだと思いますか?
バックリーの答え、すごく腑に落ちました。
その通りだなぁと思いましたよ・・・。
バックリーの答えは映画を見て、知ってください。
または、直接、私に尋ねよ。笑
小説の題名にある『Hour and a Half(一時間半)』もちゃんと映画の中で出てくるとか・・・イギリス映画は言葉遊びというか・・・言葉で劇が進んでいくんだなぁ~。
さすが舞台劇大国、シェイクスピアを生んだ国。
んで、いま、ココ!
星乃珈琲店スフレ館でふんわふわのスフレラザニア!